第22話

この状況はまずい。僕はすでに小夏と関係を持ってる。冬華さんに秘密にするという条件で。それなのにまた僕は冬華さんに言えない秘密を作ってしまった。


「秋くん。そんなに難しい顔をしないで」


僕がこれからのどうするかを考えていたら鈴音さんがそう言って僕の頭を優しく撫でた。僕は未だに疑問だった事を聞いてみる。


「す、鈴音さん、僕は本当に鈴音さんとシたのかな?全く覚えてないんだけど?」


すると悲しそうな顔をしてから自分の大事な場所を僕に見せてきてそこからは何かが垂れてきてそれをみただけで僕はこれが事実だと思い知らされる。鈴音さんからも


「こんなにたくさん出してそれは悲しいよ。私、もしかしたら妊娠しちゃうかもしれないんだよ?」


…………妊娠。僕はとんでもない過ちを犯してしまった。もし鈴音さんが妊娠してしまったら僕は責任を取らないといけない。僕は


「な〜んて!今回は安全な日だったから!大丈夫だよ?………でも」


それを聞いて少しほっとしたがその後の言葉で僕はまた自分がいかにやらかしてしまったのかを思い知らされる。


「でも私、初めてだったの。だから責任を取ってほしいかも。とってくれないなら………」


「……とってくれないなら僕はどうなるの?」


「お父さんにいろいろ言おうかなー!」


鈴音さんのお父さん。何をしている人かわからないけどお金持ちだから僕一人をどうこうすることなんて造作ない。何より大事な娘をキズモノにしたんだ。僕は殺されるかもしれない。僕は顔を真っ青にしているとふふっと鈴音さんが笑って


「冗談だよ、冗談!お父さんはもともと私と秋くんが同棲するのに賛成だったし同棲するってことはそういうことも大丈夫ってことでしょ?」


笑顔で言われたが僕としてはそこも重要だが何より記憶にないにしろ付き合ってもない人とセックスをするのはだめだ!小夏は条件とはいえ付き合ってることになってる。でも鈴音さんは。


「僕は覚えてないにしろ、鈴音さんをキズモノにしてしまった責任を取らないといけないとおもう。これは冗談で済ませていいことじゃないから。」


僕はさんざん小夏を抱いて更には鈴音さんまで抱いたにも関わらず、まだ偽善者ぶっていい人を演じてしまった。とことんクズだ。僕は。すると鈴音さんは少し考えたあと、


「じゃあさーこれからとりあえず一週間、毎日私とセックスして!これ、約束ね?」


なんとなくわかってた条件。小夏の時もそうだった。今回も僕は断れない。僕はわかった、約束する。といい放ってあったパジャマを拾ってそのまま着た。僕はこうして二人の女性とこれから内緒の肉体関係をしなければならない。



…………冬華さん。僕はあなたに好かれるような人ではないんです。でも僕は…最低だ。こんなことをしてるのにまだ好かれてたいと願ってしまってる。答えを出さないといけないのにもうわかってるのに言えない。

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