第19話
冬華ちゃんに秋との関係がバレた。
でも意外と淡々としていた冬華ちゃん。もっと悔しがったり悲しんだりするのかとおもったらそんなことはなかった。それよりも冬華ちゃんは私に秋をシェアすることと鈴音を二人で排除しようと持ちかけてきた。
私としてはまさかあの冬華ちゃんからそんな事を言われるとは思わなかったのでびっくりしたが話を聞く限り私にはメリットしかない。邪魔な鈴音を協力して排除できるしその間秋との関係も邪魔されない。
もともと私は秋とは恋人にも夫婦にもなれない。せいぜい肉体関係になるのがいいところだ。冬華ちゃんもこれからは秋といろいろするみたいだが私としてはそんなのどうでもいい。
秋が冬華ちゃんを抱こうが私も抱いてくれるなら私も見てくれるならなんだっていい。だから私は冬華ちゃんの案に乗った。
冬華ちゃんはすっかり変わってしまった。昔の穏やかで優しい冬華ちゃんはもういない。そこにいるのはわたしですら怖いと感じてしまうほどの狂気に満ちた目をしていた。
私達はもう昔とは違う。それを変えたのは私だ。だから何も言えない。秋にも冬華ちゃんにも悪いことをしたと思うが私ももう止まれない!だから今はこの狂気に満ちた冬華ちゃんを利用して鈴音を消さなきゃ!
「冬華ちゃん、それでどうやって鈴音を消すの?」
そう聞くと笑顔で振り向いた冬華ちゃんが
「そうだねー、いっそ殺しちゃう?」
と笑顔でいったので私は鳥肌がとまらなかった。すると
「てのは冗談としてーそうだなー、そうだ小夏ちゃんが秋ちゃんにやってたみたいに裏から鈴音ちゃんをいじめて追い詰めちゃおっか!」
そう当たり前のようにいった冬華ちゃん。えっ?知ってたの?わたしが秋をいじめてたこと。すると私の心をよんだのか冬華ちゃんが
「うん!しってたよ?だって小夏ちゃんあからさまだったもんね〜バレないほうが難しいよ〜私一応二人の姉だから」
「でもそのおかげで秋ちゃんは追い込まれて記憶喪失になって私のことを女としてみてくれるんだから小夏ちゃんは私の恋のキューピットだよ!そこは感謝だね」
と笑顔でいわれて初めて理解した。あ、そっか。私ははじめからこの人の手の平で遊ばれてた、利用されてただけなんだ。
「さぁ!小夏ちゃん、家についたら早速作戦会議だよー早くしないと秋ちゃんが穢されるから」
私は、わかったと言うだけで鈴音を消したあとのことを考えてながら家へと帰った。
僕は今、二人で住むために用意されたマンションの一室のベットに座り、目の前で全裸になった鈴音さんが
「秋くん。お願い…………抱いて」
僕はまた一歩泥沼にはまっていく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます