第15話

朝の騒動から教室に入ると凄い視線を僕も小夏も浴びた。その後は言うまでもないが女子たちからの朝の真相を聞きに来るのを軽くあしらっていると担任がきたのでみな渋々と行った感じで席に戻った。


「えー今日はホームルームなんだが転入生を紹介する。さぁ、入ってくれ」


そう担任が言うと元気よく返事をしながら教室にはいってくる鈴音さん。


周りがチラチラと僕と鈴音さんを交互に見ながら鈴音さんの自己紹介に耳も傾ける。


「始めまして、有馬鈴音です。趣味は少女漫画を読むことで特技は料理です。それと相葉秋くんの許嫁です!よろしくお願いします。」


と爆弾を投下した。それによりクラスは大爆発!

あちゃ〜やっちゃったよ。


「そ、そうか。なら有馬の席は相葉秋の隣がいいかー」


といって僕の左隣の席に鈴音さんが座り、鈴音さんが


「これで家でも学校でもずっと一緒だね!これからもよろしくね、秋くん!」と笑顔で言ってきたので否定しにくく僕は小さく頷く。すると右隣から袖を引っ張られて


「秋、後で話があるから昼休憩に科学準備質に来て?」


と小声で言われたのでこれにも僕は小さく頷く。

その後小休憩の度に僕の所と鈴音さんのところにクラスの子達が来ていろいろ聞かれた。ようやく昼休憩に入りすぐに小夏はでていったので少し間を開けてから僕も出ようとしたら鈴音さんに


「秋くん!どこいくの?一緒にお昼たべよ?」


と聞いてきたので


「ごめんね、ちょっと用事があって遅くなるかもしれないから先に食べてていいよ。ごめんね。」


と一言謝り教室を出た。


科学準備室の前につき、中にはいるとすでに小夏が来ており


「秋、本当に鈴音と一緒に暮らすの?私との約束は?バラされたくないよね?」


といいながら制服を脱いでいく小夏。


「私も本気だよ?誰にも秋を渡したくない。だから、ね?しよ?」


といって下着姿になった小夏。豊満な身体を惜しげもなく露わにし僕に近づき唇にキスをした。小夏とは初めての濃厚な色気のあるキス。舌をいれ数秒絡ませ離れたときに今までの接触を知らせるように唾液が糸を引いてより気分が乗ってしまう。


「本当にここでするの?誰かが来たらただじゃ済まないよ?こんなことを学校でするのはもちろん、僕らは兄妹ならなおさらに。それでもするの?」


僕が最後の確認をすると小夏は下着をすべて脱ぎ生まれたままの姿をこちらにむけて


「私はもう覚悟してるから!だからほしい、秋がほしいの。」


そこで僕は初めて自分から小夏を求めた。最初頭にあった冬華さんの事や僕の許嫁といった鈴音さんの事も小夏と肌を重ね絡み合う内に頭から二人が消えてなくなった。僕は本当に最低な人間だ。でもこの快楽に逆らえない。



行為が終わり二人して少しの余韻のあと小夏が


「鈴音との同棲はしてもいいよ?でもその代わり約束は守ってね?家ではできないけど学校でも家以外ならどこでも私はいいから」


といってまたキスをする。このときには僕に抵抗感はなかった。昼休憩いっぱいを使い僕たちは求め合い教室を出るときに小夏が


「今日は秋から求めてくれて嬉しかった。ありがと!気持ち良かった。じゃあまたね!」


と笑顔で行ったあと小夏は先に出て行った。僕はその笑顔に見蕩れていて気が付かなかった。僕が出た廊下の後ろで冬華さんが見ていたことに。

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