第12話
昨日は色々ありすぎて結局一睡もできなかった。洗面所で目のクマを確認した後リビングについた。まだ二人ともいなくてなぜか安心してしまっていた。
お母さんが朝ごはんを作っていたので僕は食器などの用意を手伝い、お母さんと一緒に準備をしていると小夏と冬華が降りてきた。
冬華さんと小夏は僕の顔を一度見てから席についた。その後僕とお母さんも席につき、朝食をとった。しばらく食べていると何か思い出した風にお母さんが僕に
「あ、そうだ!こないだ鈴音ちゃんのお母さんと話しててね、秋、まだ鈴音ちゃんにあってなかったんだ?」
鈴音ちゃん?誰だ。お母さん同士で仲がいいと言う事は僕らとも仲が良かったのかな?と思い二人をチラッとみたが二人してそっぽを向いて苦い顔をしていた。
「えっと、鈴音ちゃん?はどなたですか?まだ会ってないって事は学校が一緒なんですか?」
するとお母さんが
「うん。そうねー、あと鈴音ちゃんママに秋が記憶喪失になったことを話したあとね、連絡があって明日一緒に朝学校に行きたいんだって。昔は仲が良かったから一緒に行ってあげたら?」
とお母さんが言うと小夏と冬華さんが
「「あの子はだめ!!もし行くなら私達も一緒にいくから!!」」
朝から息ピッタシで僕は昨日のこともあり驚いたが、そんなに二人が危険視するような子なのか?とりあえずは
「僕も一度くらいは会って見たいので今日はみんなで一緒にいきましょうか。どんな人か気になるので。」
僕が言うと二人は嫌なものを見る目で僕を見た後そそくさとご飯を食べて部屋に戻った。戻る前に
「「先にいかないでね!!」」
これまた息ピッタシ!するとお母さんがボソリと
「あちゃーまたこれかー」
と言ったのでよくある事みたいだ。僕がお母さんの顔を見たらお母さんが
「あの子達ね、鈴音ちゃんと秋を二人きりにするのを小さいときから嫌がってたの。二人とも秋を取られちゃうんじゃないかって、ふふふ、どんだけ秋の事好きなのかしらねー」
と笑っていたが僕は素直に笑えなかった。だって二人の好きは異性としてのであって決して兄弟愛ではないのだから。僕は苦笑いをしてご飯を食べた。
二人のあの様子だと鈴音さんは二人と似た感じなのかな?と一人思い支度をした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます