夢羽千示、ムーの戦士だ。助けが欲しければ僕のもとへ。なんでもしよう
夢羽 千示(ゆめばね せんじ)、高校一年生。彼はムーの戦士の生まれ変わりだ。
その力で人類を導こうと考えた彼は、まずは学校で試すことにした。
入学式にムーの戦士だとカミングアウトし、助けを求める人間にアピールする。
相談に乗ろう、この力で解決もしよう、キミのためになんでもする、と。
…そんな彼に目を付けられちゃったわたし、木ノ内 星見(きのうち ほしみ)。
小さい頃に木の声が聞こえちゃうなんて言っちゃったばっかりに、木の妖精ってあだ名がついたんだけど、そのことが気になるらしい。
あだ名のことじゃなくて、木の声が聞こえることにね。
ムーの戦士のところに相談に来る人なんていないと思ったんだけど、これが意外と来ちゃうんだ。みんな疲れてるの? 藁にも縋りたいの?
でもま、きっとなんとかしてくれるよ。ムーの戦士の力は本物だからね。