禁断の果実

24歳の会社員、相崎 智美は会社と一人暮らしをする自宅を往復するだけの毎日を送っていた。休日も部屋着にしている擦り切れて所々が解れてしまったスウェット姿で、ほぼ一日中を過ごす、正に「干物女」状態だった。
しかし、本人は恋愛を諦めた訳ではないが、既に恋の仕方も男性への甘え方も忘れてしまい、流されるだけの日々を送っていた。
そんなある朝、いつもより寝坊してしまった智美は、駅へと急ぐ。改札を通ろうと定期入れを出し、改札機に認証させようとした智美は違和感を覚える。
「何？このICって？」変に思いつつも「IC」の文字に定期入れを当てて改札を通ろうとするも通れない智美。仕方なく切符を購入し、改札機を抜けた智美は必死にプラットフォームに上がる。しかし、そこにも違和感が！
「この駅のホームってこんなに綺麗だ…続きを読む