26Dea d『早朝』

2人は眠れない状態が続いていたが何とか眠ることが出来た。


そして




「うーん……」




始めに和子が起きた。




「2人共まだ寝てる……剣子ちゃんは分かるけど何でこいつは? 結構寝てたよね……」




と眠い目を擦りながら疑問に思う。


すると




「おはよう、和子起きたの?」




とアンジェリスが目を覚ましていた。


和子は




「おはよう、アンジェリスちゃん」




と言って挨拶をする。


アンジェリスは




「おはよう、和子……」




と言って心配そうにしていた。


和子は




「どうしたの?」




と聞くとアンジェリスは




「だって、和子にも剣子にもこいつにも家族がいるでしょ? だから今日が来るのが怖いかなあって思って……」




と言った。


和子は




「私は大丈夫だよ、もう心配ない……まあ思うところはあるけど……」




と言って強がった。


アンジェリスは




「分かった……ごめんね」




と言った。


和子は




「謝らないで、あなたは当然の心配をしたんだし」




と言って頭を撫でる。


すると




「おはよう!」




と望が目を覚ます。




「うわ! ビックリした! いきなり大声あげないで!」




と和子が望に注意した。


アンジェリスは




「あなた……朝強いの?」




と聞くと望は




「いやああ、なんかいつもはしんどいけど今はもう寝たくないっていうか」


「それは君が行動中のほとんどを睡眠で過ごしたからだよ、つまり寝過ぎなの……分かる?」




と呆れたように言った。


望は




「確かに、気絶していたことが多かったような……でもそれって俺のせいじゃ無くね?」




と言って和子も




「まあそうなんだけどね」




と言った。


そして、今だ剣子が寝ている状態であった。




「やーい一番おそよう!」




と望は剣子が寝ていることをいいことに煽った。


すると




「さい!!」




ボコ!!




と寝ぼけているせいか、それとも聞こえていたのか望は殴られて




「うぐ!!」




気絶した。




「バカだ」


「バカだね」




と2人は呆れながら望に布団を被せる。


そして、2人はレベッカとアレックスを探した。


すると




「いやああ、レベッカさんとアレックスさんが裸で抱き合ってたらビックリだよな!」


「!!」


「うわああ!!」




望が後ろから勝手について来ていた。


和子は




「きっ気絶してたんじゃ!」


「目が覚めた」


「はや!!」


「気絶慣れかな?」




と望は笑っていた。


アンジェリスは




「ねえ? 何でレベッカとアレックスが裸で抱き合うの?」




と聞いてきた。


和子は顔を真っ赤にした。


すると望は




「それはね、SE」


「ダメええええええええええええええええええ!!」




ボゴ!!




「うぐううが!!」




と望はいきなりの和子のパンチを顔面にモロ喰らった。


だが




「あれ? あまり痛くない」




効果はいまひとつだった。


アンジェリスは




「せ?」


「何でもない!! 希咲君もこれ以上言わないで!!」




と言って和子が口止めをする。


望は




「でもこれから行った先で分かることじゃないのか?」




と言った。


和子は




「ブッブブキの整備って言ってたもん!!」




と言って




ポカポカ




と望を叩いた。


望は




「まあ、行ってみようぜ!」




と言って無視して走り出した。




「あ! 待って!!」


「ちょおおおおおおお!! アンジェリスちゃああああん!!」




と慌ててアンジェリスと望を和子は追いかけた。




そして、2人の部屋に着いた。




「ついに来たな」


「ええ、なんだか魔王の部屋に入るような気分だね」




と望の言葉にアンジェリスは答え返した。




「いったい中で何が起こっているの」


「さあな、見れば分かるさ」




と言って望は部屋に入ろうとしたが




「待って!」


「何だ? アンジェリス副隊長」


「まずは中の物音を聞きましょう! 攻略の基本だよ」


「ああ、そうだな、うっかりしてたよ」




と言って2人は近くにあったコップを二つ分持ちドアに当てて耳を近づける。


すると




カチカチカチ


カチャ




「カチャ!!」


「おおお!! 中で一体何が!」




ガシャン!




「ガシャン!!」


「おおおおお!! 良くわからないけどせという何かが行われている音なの!」




カラカラカラ




「こっこ転がしてる!」


「な! 何を!!」




2人はドアの前で勝手に盛り上がっていた。


和子は




「はあはあはあ」




と言ってやっと追いついたが息切れしていた。




「ええい! もう辛抱溜まらん!! 2人は中でどんなマニアックプレイを!!」


「ゲームなのね! せはゲームなのね!」




と言って2人はドアを




バタン!!




と勢いよく開けた。


すると




「!! 何!!」


「どうした!」




と言ってレベッカとアレックスが叫んだ。


2人は唖然とした。


そして2人はプルプル震えながら




「「武器の整備かよ!!」」




と叫んだ。


それを聞いて2人は向き合いながら




「いや、昨日言ったろ」


「何だと思ったの」




と言ってキョトンとした。


アンジェリスは




「なんか、こいつがせと言う何かが行われているって言ったから……」




と言った。


2人は




「せ?」


「いったい何のことだ?」




と言って武器の整備を続ける。


すると和子は




「なっ何でもない! 大丈夫! うん! 気にしないで!」




と言ったが望は




「何言ってるんだ、SEっ」


「ああああああああああ!!!」




と言って和子は




ボコオオオ!!




と再び殴った。




「うぐ!! 言ったろ! 喰らわんとな!!」




と言いながらよろけた先の銅像に




ゴツン!!




頭をぶつけて




「えぴいいいいい」




と奇妙声を出して気絶した。


和子は




「ふー」




と一息ついた。


そして望は




「いててて」


「起き上がるの早いって!!」




と和子はツッコむ。


するとレベッカは




「ハハハ!! そんなことしてると思ったの? バカねえ、望君はこんな奴とそんなことするわけないじゃない!」




と言って笑っていた。


アレックスは




「酷くね、まあ俺もデカい女としたいけど」




と言って笑っていたが




「へえ……」




と言ってレベッカが睨む。


アレックスは




「ごめんなさい」




と謝った。


アンジェリスは




「ねえ、結局何をしてると思ったの?」




と聞いたがレベッカは




「それはね、アンジェリスちゃんがもうちょっと大きくなったときに教えてあげる」




と言った。


アンジェリスは




「いつも大人はずるい!!」




とブスッとしながら言った。


するとレベッカは




「仕方ないわ、私も大きくなるまで教えてもらえなかったんだから、アンジェリスちゃんも我慢しよ、ね!」




と言った。


アンジェリスは




「そんな古いことをやってるから人類は進歩が遅いんじゃないのだろうか? そういう概念を残してしまうことが子供の成長に大きく関係する可能性を考えず大人たちは頭でっかちにひた隠しにする、むしろ概念を潰して事の進歩と進化ではないだろうか? そもそも人類とは今までの概念を潰すことによって大きく発展してきた生き物でありそれなくして人間は……」




と突如語りだした。




「いやアンジェリスちゃん!! 落ち着いて!! ちゃんと教える時が来れば教えるから!!」




と言ってアンジェリスを落ち着けようとしたが




「ダメだ、教えてもらう、望がいったい2人は何をしていたと考えたのかという謎を解くことが先決だ、さあ望教えてくれ、2人は一体……」


「おお! このゲーム懐かし!! めっちゃ古いけどやりてえ!! アンジェリス! 2Pで遊ぼうぜ!!」


「やるうう!!」




そう言って2人はゲームに噛り付くように集中した。




「「「ホ」」」




と3人は安堵した。

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