28Dead『出向』

車を出発して少し




「あ!! 俊敏性犬のことを見てなかったんだがちゃんと乗ってるか!」




とアレックスが聞いてきた。




「チッ!」


「今チッ! って言っただろ!! 望!! お前について来ているゾンビ犬だぞ! ちゃんと責任を持てよ!」


「いや! 俺飼うって言ってないよね! 勝手についてきただけだよね!! そもそもお前らが言ったんだろがい!!」




と逆切れした。


すると




「ガウン!」


「出発する前に私が入れといたよ」




とアンジェリスが困ったように言った。




「よく噛まれなかったな」




とアレックスが聞くと




「窓を開けただけ」




と言って望は




「マジで、いつの間に……」




と驚いた。


そして自分の隣の窓を見たが開いていなかった。


すると和子が




「私の窓から入って来たよ、噛まれてないから大丈夫だし」




と言って笑っていた。


望は




「まあどうでもいいか……あんまり興味ないし……」




と言って飴を舐めている。


剣子は




(なんかこいつがゾンビ化したいと分かった瞬間から不貞腐れている理由が分かってしまう……)




と1人残念な目で望を見ていた。


そして




「着いたぞ、ここだ」




と言って船の待ち合わせまで着いた。


近くにはゾンビもいなかった。


そして




「取り敢えず車から降りるな辺りを警戒しながら船が来るまで待つぞ」




と言って車の中で待つことになった。


望は




(本当にゾンビ来ないな……むしろ何でか気にならないんだろうか?)




と重要そうなことを考えたが




(ま! 良いか! 俺はゾンビになりたいし)




と言わないで放置した。


そして




「来たぞ!! 船だ!」




と大きな船が来た。




「あれ……本当にそのレイビン家にばれないのか……デカすぎじゃね?」




と望は言った。


するとレベッカは




「あれはステルス機能が付いてるわ、探知できないはずよ」




と言った。


望は




「マジかよ! ステルススゲエ!! 皆もステルス買おう! なあお父さん!」




とアレックスに向かって言った。


アレックスは困った様な顔で




「何を言ってるんだこいつは……」




と呆れた。


そして




「じゃあ乗るわよ……覚悟は良い?」




とレベッカは聞いた。




「「「ハイ!」」」


「はあ、外国の食べ物合うかな……」


「そこ心配するとこ!」




と疑問に思いながらも皆船に乗って行った。




そして車が行った後




「ここか……盗聴して良かった……場所を特定出来て良かった……場所まで行ってくれれば……って私たちみたいなのがいるから難しいんだろね……」


「瑛代えいよちゃん……ここからどうやって船に乗るの?」




と5人の少女たちが集まっていた。




「この鎖を使うわ、あそこにある船のとってに引っ掛ける」




と言って




「退いて!」




と皆に言って瑛代と呼ばれた少女は鎖をブンブンと回してスルスルと手から滑らしながら真っ直ぐに投げた。


そして




ギギギガチャン!




と取っ手に鎖が巻きつきそのまま瑛代は引っ張った。




「大丈夫、これを近くの感情な場所に引っ掛けて」




と言って固定されている石に巻きつけた。




「不安だけど……頑張ろう」


「「「はい!!」」」




と言って瑛代が




「まずは私が行こうか? それか後の方がいい?」




と聞くと




「ここまで来れたのは瑛代ちゃんのおかげ……先に行って!」




と言って瑛代は




「じゃお先に!!」




と言って鎖を伝って船へと向かった。


そして、




「まだ出向じゃないのが嬉しい……」




と言いながら船に乗り込んだ。


そして皆を手招きした。




「行くよ!」


「ハイ!」


「うん!」




と言って続いて皆が伝って行った。


そして、皆が乗り込んだ後




「鎖を外すよ、巻きついてる先を引っ張って!」




と言って皆で何とか動かして固定された先が取れた。


そして




「このまま回ってる方に回して捨ててっと!!」




と言いながら鎖を海の落した。




「皆! 隠れるわ! そこの穴に入るわ!」




と言って皆と一緒に船の穴に入っていった。




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車は船の駐車場みたいな場所に入って行った。




「ちょっとお父さん? ぶつけないでよ、点数溜まってるんだから」




と望は言った。


アレックスは




「お前はお母さんか!」




とツッコんだ。


そして


ちゃんと駐車した。


望は




「で……ここからどうするの?」


「まあ降りてアンジェリスの無事を伝えるぞ」




と言って皆車から降りた。


望は




「酔い止めを飲んだからと言って船酔いをしないとは限らないなあ……結構揺れが酷いし」




と言って不安そうにしていた。


アンジェリスは




「まあ、吐きそうならちゃんと袋使ってね」




と言ってポケットに袋を入れた。


望は




「望は袋を装備した」




と言った。


アンジェリスは




「それで戦えるならやって見てね」


「了解」




と袋を剣のように持ってアンジェリスに




「えいえい!!」




と叩きつける。




「うわ! 意外と痛い!」




アンジェリスはガードをする。




「お前らなんか仲良いな……」




と言って剣子は苦笑いしていた。


そして




「取り敢えず行くわよ」




と言って近くにあった扉に皆進んで行った。


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