27Dead『アンジェリスちゃんはとても賢い』
皆準備をしていた。
望とアンジェリスは
「コラ!! そろそろ準備しなさい! いつまで遊んでるの!」
とレベッカに怒られた。
そして
「仕方ない。準備しますか」
と言ったら
「それなら私の分はすでに準備し終わってるよ」
と言った。
「「え!!」」
するとアンジェリスは
「昨日最後の仕事だからって言われて飛虎さんと留子さんに言われて頼んだわ、もちろん私も手伝ったけど……だから大丈夫よ」
と言って鞄がすでにあった。
望は
「マジか……俺だけか……」
と唖然とした。
アンジェリスは
「仕方なわね、まあこの屋敷のどこに何があるか分からないだろうから私も手伝うわよ、望」
と言ってアンジェリスがゲームを中断して立ち上がった。
望は
「あ……アザース」
と言って立ち上がる。
そして2人は服のある部屋に入った。
「取り敢えず男物の服は本当に少ないからここにある着れる服を数着持っていきましょう、後は現地調達しましょう」
「食べ物とかって確か執事たちが用意してくれるんだっけ?」
「そうよ、保存に聞くものと今日食べるだけのものを作ってくれるように頼んだわ」
と言った。
余りの段取りの良さに望は
「お前スゲえな」
と少し褒めた。
アンジェリスは
「まあ、こんなことになって呑気なのは望だけよ」
と呆れていた。
望は
「そういえば望って呼んでね? さっきまでこいつだったのに」
と聞くと
「まあね、別に悪い奴だと思ってないし、ゾンビから助けてもらったし」
と言って照れていた。
望は
「まあ取り敢えず詰めようぜ」
と言ってある程度の服を入れていく。
すると
「あ、そこのスペース空けといて」
と言った。
望は言われた通りスペースを開ける。
すると
「爪切りも入れとくわ」
と言った。
望は
「ああ、服だけでいいと思ってた」
と言った。
アンジェリスは
「案外こういう物が大切だよ、伸び放題だと精神的にも辛いと思うし割れる可能性もあるの、手か伸びてるんだから少し切ったら? これから切れない時間が続くだろうし」
と言った。
望は言われるがまま爪を切る。
アンジェリスは
「えっと……確かここに……」
と棚を見ていた。
望は爪を切りながら
「何してるの?」
と聞くと
「酔い止めよ、望弱いんだからそう言う事ちゃんと考えて、後飴ちゃんとかも持って行っておこう、船に乗るんだからちゃんと考えて」
と言われる。
望は聞いていて
「まるでお母さんだなお前」
と言った。
アンジェリスは
「望が自堕落なだけよ」
と言って呆れる。
すると
「ちょっと!! 何アンジェリスちゃんに任せて自分は爪切りしてるの!」
と和子が入ってきて望に怒る。
するとアンジェリスは
「私が切らせてるのよ、それに望じゃ場所分からないでしょ?」
と言った。
和子は
「まっまあ確かに……」
と言って反省していた。
するとアンジェリスは
「あと日焼け止めとかも必要よ、場所によって皮膚が焼けるとシミになるでしょ? 女の子としてちゃんと綺麗な状態の方がいいと思うしそこの棚にあるから和子持って行ってくれる?」
と言った。
和子は
「ハッハイ!!」
と言って和子も言われるがまま動く。
次に剣子が入ってきた。
「手伝うことあるか……」
と聞いてきた。
恐らく和子に聞いてアンジェリスに場所などを聞きに来たのだろう。
するとアンジェリスは
「剣子? ごめんだけど防災用の洗面具とか持ってきて、あと防災用の食料も!」
と言って準備が進められていく。
そして
「結構多いな」
とアレックスは言った。
だがアンジェリスは
「どうせ車で行くんだし多少多くても良いでしょ? ここには戻れないし無くなったとしても持ってこなかったよりは後悔はないし、てか望その大量の鞄は?」
と聞いた。
望は
「とても大切なものが入っている、そう……」
と言って大切に持っていた。
アンジェリスは
「まあいいわ、あんたのことだしどうせ遊戯系でしょ? まあ必要かもね」
と言って持っていくことを許可された。
そして
「留子さん、それはここに」
と言って留子は車の隅に置いた。
和子は
「アンジェリスちゃん、これは?」
と聞いた。
アンジェリスは何故か和子と剣子とレベッカに耳打ちした。
そして、3人は納得した。
望とアレックスは
「何だ……」
「まあ女子に必要な物じゃないですか?」
と言って望はなんとなく察した。
そして、
「それでは必ず生きてください、お嬢様」
「死なないでくださいね」
と使用人たちは涙を流しながら言った。
アンジェリスは
「ええ、みんな本当に今までありがとう、絶対に忘れないわ」
と言って振り返らなかった。
そして
「じゃあ出発するぞ!!」
と言って車を発進する。
和子は
「いいの……顔見なくて……」
と言うと
「いいの、今見たら戻りたくなっちゃうから」
と言ってアンジェリスは泣かないで遠のくお屋敷を後にした。
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