30Dead『侵入者』

「なっ何だったんだ……あの殺人鬼は……」




と望は震えながらどこか狭い場所で蹲っていた。


自分でもここがどこかわかっていなかった。


すると望は




「かゆい! アソコがとてつもなくかゆい!!」




と股間を掻いた。


すると




「つめ!! なんだこれ! ああ!! 俺漏らしてる!! 糞があああ!!」




とイライラしていた。




「グウウン」




と俊敏性犬が見ていた。


望は




「てめえ……俺のことを噛んでゾンビにしないくせに何故いるんだよ……嫌がらせか! 噛めえ!! 俺を噛んでゾンビにしろ!!」




と言って無理矢理俊敏性犬の口の中に手を突っ込もうとするが口を開けようとしない為




「ケ! 役立たずが!」




と罵倒。




「クウウウン」




と落ち込む俊敏性犬


望は




「てかあのピエロ追って来てねえよな? 拷問の様な殺人はごめんだぞ?」




と周りを見たが本当にどこか分からず




「取り敢えずここから出るか……」




と言って立ち上がった。


するとそこは倉庫のような場所であった。


望は




「奥の方になんか変な部屋がるな……でっか」




と思いながら歩き出す。




―――――――――――――――――――――――――――――――――――




望がその大きな部屋に入る前




「クックッ! あの落ち目のレリアめ、俺がここに侵入していることに気づかないなんてな! ウケルウケル!!」




と1人の子供が笑っていた。


年は中学生ぐらいで金髪でピアスをした悪がきの雰囲気であった。


すると




プルルルルルル!




と電話が鳴る。




『ヤル聞こえるか』




と声がする。


ヤルは




「おいおい! 死にぞこないが!! 何か用かよ!」




と喧嘩を売るように電話に出る。


電話の相手は




『フン、あの時は運が悪かったんだよ! それにもう完治してるんだから死にぞこないではないな!』




と話していた。


するとヤルは




「まあ! 俺はベルゲザズのようなヘマはしないから簡単にことを進めれるけどねええ!」




と煽るように言った。


するとベルゲザズは




『そうか、なら頑張ってくれたまえ! くれぐれも運が悪くならないようにな!』




と言った。


ヤンは険しい表情で




「ゾンビ犬を取られたようなお前に言われても」




と言って電話を切った。


そしてヤンは




「フフフ! これはレイビン家で作られた種子! ゾンビの種子だ! これをこの装置の中に入れれば大量のゾンビ共を生成できる! そして後はこのボタンを押せば一気に押した者の言ううことを聞くようにされている!! やっぱりレイビン家って天才の集まり! つまり俺も天才!! ハハハハハ!! あの糞生意気なアンジェリスを殺して俺がレ○プしてやる!! ついでに一緒にいる日本人は俺の女に娶ってやるぜヒャッハハハハハ!!」




と調子に乗ったことを言って笑っていた。


そして




「まあ! 時間も早い! それにここから陸地からも近い! 核が落とされるとはいえここから逃げられるのも困る……それに俺が核で死ぬのもごめんだ! もっと陸から離れた後! そう! ここから逃げることが出来なくなった瞬間を狙う! クウックウウウ!! 俺っ天才!」




と言いながら




「さてと! 先に俺も腹ごしらえでもするか! 隣の部屋に置いたレアな肉でも食うか!」




と言って部屋から出て行った。


望が出た先の隅っこで丸まっていることに気づかず




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望はそんなことも知らず勝手に装置のある部屋に入って行った。


そして




「なんだこれ? 変なものがあるなあ」




と思い色々と見回していた。


しかし、あるのはその大きくて変な装置の様な物を見ていた。


望は




「これは何の装置? エンジン? でもなんかエンジンの様な音はしないな……多分」




と意味も分かっていないのにもかかわらずベタベタと装置に触っていた。


望は




「うん?」




と目を凝らして見た。


そこには何かドラマやアニメなどで見る心臓の音を確かめるようなモニターがあった・


望は近くにあった文字を見ると




「ぞむびえ? なんじゃそりゃ? いや違うか? 取り敢えずスマホで調べるか……」




と現代アイテムを使って英語をわざわざ調べた。


すると




「ゾンビ……え!! これゾンビ! いや装置に入ってるのか!!」




と思ってテンションを上げていた。


すると俊敏性犬は




「ガウンガウン!」




と警戒するように吠えていた。


望は




「おお! こいつが吼えるってことはやっぱりゾンビか!! 対に噛まれてゾンビになることが出来るのか!! まるでここ掘れわんわんのようだ!!」




と言いながら笑っていた。


望は




「どこかボタンはないのか?」




と探しまくっていた。


すると意外と近くにボタンがあった。


望は




「お!! これか!! これを押せば俺もゾンビ化することが出来る!! ついに!! 長かったぜ!!」




と1人感傷に浸っていた。


そして




「よし! 押そう!!」




と言った。


それが分かったのか俊敏性犬は




「ガウンガウン!!」




と吼えて止めようとする。


しかし




「るっせええぞ!! 糞犬があああ!!」




と言って




バコオオオオオン!!




「クウウウウウウウウウン!!」




俊敏性犬を蹴り飛ばした。




「邪魔だっつってんだよ!!」




と言って望は笑いながら




「アハハアアアハハハハハ!!」




と言ってボタンを押した。


すると




「お!! お前!!! いったい何をしてるんだ!!」




と言ってヤルが帰ってきた。


望は




「チ! 誰か来たか!! だがもう遅い!! すでにボタンは押した!! 俺の勝だ!! 俺の勝だあアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


「!! きっ貴様!! まさかああ!! この野郎があああああ!!」




と言ってヤルは走って望の胸ぐらを掴んだ。




「ふざけるなあああああ!! なんてことをしやがるんだ!!」


「はははははは!! やったぞやったぞ!!」




と嫌味ったらしく望は笑う。


そして




ガゴン!!


ガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!




と扉が開くような音と共に装置の蓋が開いた。


そしてヤルは青ざめた。




「こんなはずじゃ……こんな……どうして……俺はこんなところで終わるような人間じゃねえ!! そんなあああああああ!!」




と言って絶望していた。


望は




「さああ!! 来い!! ゾンビ共おおおおお!!!」


「グウウウウン」




と俊敏性犬は未だに震えながら立ち上がろうとしていた。


そして




「「「「「「「「「「「「「「「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」」」」」」」」」」」」」」」」」」




と大量のゾンビたちが望とヤルの方を見た。


ヤルは




「嫌だ……俺は……こんなところで……俺は支配を……そしてこの世界の全てを……ハハハハ……ハハハハ……」




と涙を流しながら膝をつく。




「もう遅い!! ゾンビになろうぜ!! フアハアアハハハハ!!」




と笑いながら望はゾンビを見る。


そして




「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」




大量のゾンビが襲った。


望は




(ついに!! ついにいいいいい!!)




とワクワクしながら目を閉じた。


そして




「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!! グルダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!! グルダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」




グシャグシャグシャ!!




と抉れるような音がした。




「え?」




と望はキョトンとしながらヤルの方を見るとゾンビは全てヤルを食べていた。




「……What?」




望は呆然とした。

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