21Dead『休息』
アンジェリスはしばらく執事長の膝で泣いていた。
が今までの疲れと泣き疲れでそのまま眠ってしまった。
アレックスは
「すみません、今日はここで休ませてもらえますか?」
と言うと
「大丈夫ですよ、こちらもそのつもりですから」
と言って執事長とメイド長は
「すぐに食事をお持ちします」
と言って部屋から出た。
望は
「ふうあああ、俺らも少し眠る?」
と聞くと
「いや、私はお風呂に入れるか聞いてみる」
「そうだね、汗だくだし体洗いたい」
「私も一緒に行くわ」
「俺も一緒に行くよ」
3人の女子が言い合っていると望が割って入ってきた。
それを聞いて3人は
「ははは、何を言ってるのかな?」
「君はそこで眠っておくんだろ?」
「そうよ、無理しないで?」
と言って3人に言われ、レベッカは望の後ろに回った。
トン!
「う!!」
望はすんなりと眠りに入った。
「俊敏性犬を外に置いていてよかった……」
とレベッカは安心したように言った。
「くへええええ……」
「……自業自得だぞ……」
そう言ってアレックスは望に近くの毛布を掛けた。
そして、女子たちは部屋から出た。
すると近くにメイドがいて
「すみません、お風呂に入りたいんですけど?」
と聞くと
「それでしたらもう沸かしていますのでそこをまっすぐですよ」
と言われて進もうとすると
「待ってよ、私を放置しないで」
と言ってブスッとしたアンジェリスがいた。
「あら? 起きたの? もうちょっと寝ててもいいのに」
とレベッカが言うと
「主人を放置してお風呂に入ろうとしないでよ、私も汗まみれでなんか気持ち悪いの、そのせいで目が覚めてしまって……少し浸かりたい気分なの」
と言って顔を赤くしてそっぽを向く。
「じゃあ、俺と一緒に入るか」
と言って望がアンジェリスの肩を叩く
「なんだ、もう目覚めたか……フン!!」
「ぐべええ!!」
頭を思いっきり剣子に殴られてその場で鼻水を垂らしながら顔面から床に打ち付けた。
ドボドボ
と血を顔から流してその場で気絶した。
「じゃあ行こうか、アンジェリスちゃん」
「うん」
そう言って4人はお風呂に向かった。
「ううう……」
望は目を覚ますと
すぐにアレックスが来て
「そこに男性用があるらしい、行くぞ」
「ムサイのは嫌だああああああああああああああ!!」
望は嫌そうにしながら連れて行かれた。
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「うわああああ!! ひろおおおおおおおおおおおおおい!!」
和子は少しテンションが上がっていた。
「もう大げさよ、これぐらいで騒がないで」
とアンジェリスは呆れながら言った。
和子は
「でもすごいよ!!」
と言って胸をプルンと震わせながらはしゃいでいる。
その姿を見てレベッカは
「……日本人はそんなに胸がでかいの?」
と暗い顔で言った。
3人はレベッカの胸を見るとほぼ無かった。
「極貧……私といい勝負?」
とアンジェリスが言うと
「止めて!!」
と顔を赤くして手で押さえた。
剣子は
「外国人は大きいイメージがあったが……違う人もいるんだな」
「いや、日本人でもいるんだから普通でしょ……」
と和子は剣子の言葉にツッコんだ。
剣子は
「ちなみに私はEだ」
とレベッカにボソッと言った。
「やめてえええええええええ!! AAの私に言わないでええええええエエエエエエエエエエエエエエ!」
と泣いていた。
すると剣子は和子の方を見て
「え? 何? 何?」
と言っている間に
「フン!!」
とダッシュをして和子の胸を鷲掴みにした。
「うわああ!!」
「ふむ、これは……F!! ここの戦闘力では私の負けだ!!」
と言っても揉みしだく。
アンジェリスも
「私も揉む!!」
と言って剣子は右
アンジェリスは左を揉みしだいた。
「うわあはははあああああああああああああばああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
と悲鳴を上げていた。
レベッカは
「揉んだら私も大きく……」
と目を回しながら変な幻想を抱いた。
そして
「ご利益をおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
と言いながらレベッカも和子の胸を揉みながら
「かしこみかしこみ!!」
と言い続ける。
それを聞いていた和子は
「チッチッ違う!! それなんか違う!!! だから止めてえええええええええええええええええええええええええええええええ!!」
と泣きながら言った。
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「……向こうではなんか胸がどうとか言ってそう」
「そうだな」
望はアレックスと一緒に入りながら言った。
そして
「胸板凄いですね、Gカップ?」
「これでGならレベッカもGだな」
「……レベッカさんって隠れ巨乳とかじゃないんですか?」
「ああ、貧乳だ、AAだ」
と言って笑っていた。
「そうなのか……外国人って俺ら的に巨乳が多いイメージだった」
「イメージ崩れたか?」
「いや、やはり人間はそれぞれ違うというのが凄くわかった」
と言ってボーッとお風呂に入っていた。
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「そう言えば和子ちゃんは彼氏とかいるの!」
とアンジェリスは聞いた。
和子は
「……いない」
と残念そうに言った。
するとレベッカは
「勝った!」
と勝ち誇った。
「え!」
「な!!」
「いたんだ……」
と3人は驚いていた。
「今はフリーだけど……」
「まあ私もいたんだがな……」
と剣子も言った。
「そうなの!!」
とアンジェリスは驚いたが和子は
「それは知ってる、結構有名でしょ」
と言った。
それを聞いて
「へえ、いいカップルだったんだ」
「聞かせて聞かせて!」
と言ったが
「……言いたくありません」
と暗い顔で言われた。
「? ああ……言わなくてもいいよ」
と和子は気を遣って言った。
レベッカも
「まあ、思い出したくないこともあるでしょうし」
と言ってレベッカもすまなそうに言った。
するとアンジェリスは
「あーあ、私も小学生だから早いという言葉を無視して作ったら良かったなあ」
と残念そうに言った。
レベッカは
「分からないわよ、もしかしたらこんな状況でもいい出会いがあるかもよ!」
と言って励ました。
和子は
「まあ、男ならいなくはないけどね」
と言った。
すると
「……アレックスはともかく希咲はねえ……」
とアンジェリスは言った。
レベッカは
「アレックスはまあ……うん、あれは……悪い男ではないけどね」
と微妙そうに言った。
和子は
「レベッカさんから見て真面そうなアレックスさんがそうなら……希咲君は?」
と聞くと
「あの子は少し変わってるわね、ゾンビの群れに全く怯えてない様子なの……なぜかしら……それにあの子を見つけた時もあの子以外の皆がゾンビになってたの……あの子ってそんなに人気なの?」
と聞くと
「いや、私は希咲を知ったのは昨日が初めてだ」
「私も……あ、でも以前に職員室で体育教師の坂本がなんかすごく希咲君に怒鳴り散らしてたのを見たよ、体育大会の時に一つの技が出来ないからって理由で、どっかで見たことあるなあとは思ったけど」
「そうなのか? まああの教師ならやりかねない、出来ない=やる気がない言ってくる奴だったし」
とうんざりしながら言った。
アンジェリスは
「なんかあいつも色々と大変だったからあんな感じになったのかな?」
と考えた。
レベッカも
「まあいいじゃない、あの子のおかげで助かったこともあるんだし」
「それなりには迷惑もかけられたけど」
と言って和子は笑った。
それを聞いて剣子は
「まあ和子があいつの一番の被害者だったしな、これからもツッコみは頼むよ、お前にしか出来ないんだ」
「そうね、よろしくね」
と剣子とレベッカに和子は望のツッコみ役に任命された。
「!! 何で私!!」
「大丈夫よ、和子、私も手伝うから」
とアンジェリスは和子の肩を叩いた。
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アレックスは聞いた。
「お前、彼女いるの?」
「いるように見える?」
「すまん」
とそんな会話をしていた。
するとアレックスは
「あの中で誰が好み?」
と聞いてきた。
望は
「まだエロ視線でしか見れないからな、正直彼女とかにしたいと考えてない」
「おい、それ最低発言だぞ……」
と残念そうに言った。
すると望は
「アレックスさんはどうなんですか?」
と聞くと
「うーん、和子ちゃんかな、胸大きいし」
と言った。
望は
「そうですか」
と言って黙った。
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アレックスと望はお風呂から上がり用意された服を着ていた。
「これ、ぶかぶかじゃないだと!! まさか!! あの人たち今日見ただけでサイズを把握して作ったのか!!」
とアレックスはビックリしていた。
すると執事長が
「ああ、それならいつでも友達が来てもいいようにそれぞれのサイズを用意させていただきました!」
と笑いながら言った。
それを聞いて望は
「いったいどんな想定をしていたんだろう……」
と苦笑いする。
そして、部屋に戻って4人の女性陣の帰りを待った。
すると
「ふー! 気持ち良かった!」
とレベッカの声と共に4人が部屋に入ってきた。
そして
「もう食事が出来てるはずよ、食堂に行きましょう」
と言って2人に声を掛けるアンジェリス
すると
「音無、レベッカさん、ちょっといい?」
と望は聞いた。
和子とレベッカが顔を合わせて
「何?」
「どうしたの?」
と聞き返す2人
望は
「多分、走ると思うから先に音無に言うんだけど」
「うん?」
そして、望は
「アレックスさんが音無さんのことを性的な目で見てるよ」
「!! 希咲!! お前!!」
「へええ」
と和子は少し顔を青くして
「そんな目で見ないで」
と言った。
追加として望は
「胸が大きいから好きだって」
「うわ」
「ええ……」
それを聞いた剣子とアンジェリスも引いた。
レベッカは
「で? 私はなんて?」
と聞くと
「希咲!! それ以上先は!!」
「AA」
ヒュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン!!
と風を切る音がした。
みるとアレックスがいなくなっていた。
ヒュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン!!
そして、レベッカもいなくなっていた。
「さ、食べようか」
「この空気でそれをよく言えたな」
と言って取り敢えず2人が追いかけっこをしている間に皆食堂へと向かった。
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そして、食堂には家出ですな卵焼きとお味噌汁とご飯と鮭があった。
「おお、和風」
「日本のご飯ですね」
「今日の朝ごはんと同じだ」
と望と和子と剣子は言った。
アンジェリスは
「とにかくいただきましょう」
と言って食べ始める。
和子は
「アンジェリスちゃんお箸使うの上手」
と言った。
ミルとアンジェリスの箸の持ち方は皆より綺麗だった。
「まあ日本に長くいたからね、でも食事中は静かに」
とマナー違反であることを言われた。
「ごっごめん」
そう言ってみんな黙って食べて言った。
すると
「ごめんね、遅れて」
と言ってレベッカは片手にボコボコになったアレックスを掴んでいた。
「アレックスさんはご飯食べないんですか?」
と望が聞くと
「だりぇのしぇいでこんにゃめに」
と言っていた。
望はレベッカに
「誰のせい?」
と聞くと
「自業自得だから気にしないで」
と言われ
「そうします」
と言ってお茶を飲んだ。
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