概要
これは、夢を見ていた僕と、夢から覚めた僕の話だ。
※ 本作品は現在の私の倫理観や理念とは合わないところが多々ありますが。それでも残しているのは端的に言えばポートフォリオであるからです。
話として納得のいく形で組み上げて完成させた作品としては思い入れ深いですし、かつてはこういう心象を抱いていたという証左にもなります。
低血圧で貧血気味な少年・ハルは、中学三年の春に、保健室登校をしている少女・葉月と出会う。それから何度も保健室で顔を合わせるうちに、ハルは葉月に惹かれていく。ハルは普通の学校生活を送る葉月を想像し、ついには白昼夢を見るようになった。
——それは、夢を見ていた過去の話。
一年半が過ぎた。高校生となったハルは、新たな友人・深雪との関係を深めていた。そんな矢先、かつて保健室で世話になっていた泉先生と再会する。
かつての想い人
話として納得のいく形で組み上げて完成させた作品としては思い入れ深いですし、かつてはこういう心象を抱いていたという証左にもなります。
低血圧で貧血気味な少年・ハルは、中学三年の春に、保健室登校をしている少女・葉月と出会う。それから何度も保健室で顔を合わせるうちに、ハルは葉月に惹かれていく。ハルは普通の学校生活を送る葉月を想像し、ついには白昼夢を見るようになった。
——それは、夢を見ていた過去の話。
一年半が過ぎた。高校生となったハルは、新たな友人・深雪との関係を深めていた。そんな矢先、かつて保健室で世話になっていた泉先生と再会する。
かつての想い人
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!爽やかで切ない青春、だなんて。
爽やかで切ない青春ストーリー、そんな感想さえ生温いと感じるほど、この小説には凄みがありました。
もちろん、主人公とヒロインの会話は甘く、文章は清涼感を纏い、登場するキャラクターはちゃんと熱をおびています。伏線の回収や、読者を飽きさせない情報の出し加減も上手いです。ライト文芸小説として完成度の高い作品だと感じました。
しかしそれ以上に、この小説の凄みを醸し出しているのは、青春の描き方だと思います。作中においてしばしば使われる「青春」という単語は、彼らにとって「輝いているけど、自分には届かないもの」のような諦観の意味を持っています。その距離感が、この作品に命を与えているように思えました。
…続きを読む