主人公の飛鳥くん(大学2年生)は金髪碧眼、老若男女はおろか泣く子も恋に落ちる超イケメン! しかし恋を遊ぶと思いきや、目下の悩みは双子の弟妹(高校生)をいかにいい子に育てるかなのです! 兄の過熱気味な家族愛にトホホの双子は心配します。お兄ちゃん、私たちのことはいいから、そろそろ彼女作って? でもちょっと待って、お兄ちゃん、どうやら最近気になる子ができたみたいだよ……?
人間味あふれるキャラクターが織りなすドタバタ楽しい日常ドラマです! 時々作家さんがご機嫌になると始まるコテコテのコメディーシーンがもう本当に待ち遠しくて(はっちゃけすぎ!)。あとは時々近況にアップしてくれる美麗イラストも楽しみ! しかし僕が一番の見どころだと思うのは、ラブコメやハートウォームな毎日の中に時々訪れるシリアスなシーン! 緊張の場面では本当にもう、自分の心臓がうっさいくらいバクバクします。笑いにも怖さにも悲しみにも幸せにもまっすぐに向かい合って力強く家族の幸せを目指す本作、おすすめでーす!
あ、こら! そこ、お兄ちゃんにお酒を飲ませちゃだめだって!(豹変するからね!)
第一回白雪賞受賞の作品!
ということで、かるーい気持ちで読んだのですが……。
白雪さますごいです。賞をとるのに不足はなかった。いや、賞をとるのに相応しかった。
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉がありますが、主人公飛鳥はまさにそれ。男性ですけど。
しかし本性を知る人間からすれば、「居ればホイホイ、微笑みは爆弾、口を開けばトリカブト」状態。
そんなモテモテの彼が溺愛するのは、自分の弟妹である双子。
「家族より好きになれる他人がいるわけない」と公然と言って歴代彼女と別れてる始末。
しかし、美人な飛鳥は、最初からそれに関して闇を仄めかしています。
また、彼が自分でも「おかしい」とおもうほど家族に執着するのも、「失ってしまう」恐怖と闘っているから。
強くて脆い飛鳥と、彼に頼りながらも心配し強くなろうとする双子、蓮と華。彼らを深く愛しながらも、迷い傷つき傷つけた負い目を持つ父親。
第二部にハラハラしながらも、この神木家を応援したくなります!!