この家族を応援したくなる!!

第一回白雪賞受賞の作品!
ということで、かるーい気持ちで読んだのですが……。
白雪さますごいです。賞をとるのに不足はなかった。いや、賞をとるのに相応しかった。

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉がありますが、主人公飛鳥はまさにそれ。男性ですけど。
しかし本性を知る人間からすれば、「居ればホイホイ、微笑みは爆弾、口を開けばトリカブト」状態。
そんなモテモテの彼が溺愛するのは、自分の弟妹である双子。
「家族より好きになれる他人がいるわけない」と公然と言って歴代彼女と別れてる始末。

しかし、美人な飛鳥は、最初からそれに関して闇を仄めかしています。
また、彼が自分でも「おかしい」とおもうほど家族に執着するのも、「失ってしまう」恐怖と闘っているから。

強くて脆い飛鳥と、彼に頼りながらも心配し強くなろうとする双子、蓮と華。彼らを深く愛しながらも、迷い傷つき傷つけた負い目を持つ父親。
第二部にハラハラしながらも、この神木家を応援したくなります!! 

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