概要
生まれ変わった僕は彼女たちのために何をなせるのだろうか
凶弾が僕の右目ごと脳髄を貫き僕は倒れた。最後に見た光景は僕が庇った彼女たちが血相を変えて駆け寄ってくる姿。碌でもない僕だったけどいい人生だったんじゃないかな。一度目の人生はそうやって幕を閉じた。――目を覚ませば二度目の人生が始まっていた。女性しか生まれてこない種族、ワンダ。所謂アマゾネスの集落の中で例を見ない男児として命を受けた。強いものが上位のワンダの社会で男児故に魔力量が低く生まれつき右目の視力が殆どない僕はのけ者扱いされながら生きていくことになった。碌に食事も与えられず、文字や言葉を独学で覚え、日々死にかけながら森の獣を狩って、村の外れの洞穴で過ごす。そんな僕を気にかけてくれる奇特なアマゾネスもいるもので。少しだけ長生きしようかと思えてくる。しかしまあ、二度目の人生は楽ではなく、僕らの