登場人物紹介

【エリザ】

「私、あの方の言葉を信じます」


 巫女姫として選ばれた少女。だが、どう見ても未熟で力不足。

 ただ、癒しの能力は強いようだ。

 一途で健気で頑張り屋さんだが、時々、妄想でとんでもない事件を起こす。

 目下、祈り所の闇に囚われて、サリサのことを健忘中。



【サリサ】

「あなたを選ぶのは、わがままですか……」


 ムテの最高神官。完璧な見かけだが、ほぼ見かけ倒し。

 小心者で甘えっ子、それでいて、したたかな部分もあり。

 エリザを「好き」という理由で巫女姫に選んでしまった。

 目下、その報いを受けて、落ち込んでいる。



【フィニエル】

「所詮、愛は妄想にすぎません」


 霊山の仕え人。個を捨てて最高神官に尽くす立場である。

 長年、前最高神官マサ・メルの巫女姫を務め、かつ、仕え人としてもともに歩んでいた。エリザの姉的存在。



【リュシュ】

「がつん! ですよ。がつんと!」


 仕え人の中では個性派。お菓子作りの天才で、サリサのお気に入り。

 食事係、ミキア付きの巫女姫の仕え人を経て、なぜか、最高神官の仕え人に昇格中。



【サラ】

「私だけを愛してくれないならば、愛していないのと同じだわ」


 エリザ、シェール、ミキアに続く巫女姫。

 独占欲が強く、執念深い性格。サリサに深い愛情を持っているが、どうもタイミングが悪く、冷たくされる運命にある。



【エオル】

「やり残したことはないのか、自分の心に聞いてみなさい」


 蜜の村在住のエリザのよくできた兄。

 サリサとはなんとなく気が合いそうだ……。



【シェール】

「最高神官であるあなたには、癒し手は必要ないの?」


 エリザの次の巫女姫。現在は蜜の村の『癒しの巫女』

 サバサバした大胆な女性で、サリサにとっては頼りになる母のような存在。



【マリ】

「だって、あたし、大人だもん」


 エリザがかつて救った少女。

 リューマ族の中で育っているせいか、がさつで言葉が悪く、サリサがとても心配している。



【リリィ】

「最高神官とは、そういう尊いお方だからよ」


 マリの母親。

 夫に先立たれ、子供を病気で失いかけ、祈りの儀式で巫女姫に癒してもらうことを直訴。その後、リューマ族のカシュと再婚した。



【カシュ】

「俺はな、この腕で竜さえも倒した男だ」


 リューマ族で乗合馬車と宿を営業し、ムテで一財産を築いた男。

 行き倒れたリリィ親子を助け、その後、リリィと結婚。






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