あくる日の六月より

高校二年の六月。澤村京谷が校内一の不良少女と思っている、多下幸に唐突に助けを求められた。突拍子のない幸の言動に振り回され、幸がインターネットで見たと言う『タイムスリップをする方法』を実行する羽目になる。
実行日のその夜、階段から踊り場に飛び降りた幸の身体を支えた京谷は、床に倒れ込み打ちどころ悪く気を失ってしまう。
目が覚めると見知った公園にいた京谷は、八年前の多下幸と名乗る少女に出会い、タイムスリップは成功したかのように思われたが――。