文衝聖帝廟

 74景観台のある高雄85大樓のすぐ真下に、なにやら魅力的な廟が見える。これが気になって気になってしょうがなかった私とぢぞ吉は、景観台から降りてきてから、「次はあの廟に行こう!」と興奮気味に指さした。が、男性グループは「また廟~?俺達先にホテル戻ってるから、ゆっくり見てて~」と……。


 い、良いよ!私達、別に1人でホテルまで帰れるし!!

 ということで、町中まちなかの廟に飛び込みで入ってみることにした。


 誰の廟だ?お?文衝聖帝?文衝聖帝というのは、關聖帝君の別名だね?ということは、關帝廟だね?良いね!關帝廟、良いね!!


 この廟の脇の方にロビーのような部屋があって、地元の人が集まってお喋りに花を咲かせていた。その「毎日ここに来て暇を潰してるんですよ~」という風情が、「この廟は地元の人に愛されてるな!」って感じでニヤニヤしちゃう。

 上の階に行きたくて、階段の前でそばにいる人に「我能去楼上吗?(上の階に行っても良い?)」と訊いたら、「エレベーターで行ってくれ」と、すぐ中に入れてくれた。


 2階は立ち入り禁止で(1階2階が吹き抜けになっていて、2階は立ち入り禁止。でも3階にまた祭壇がある、という造りの廟が結構あった)、エレベーターで直接3階に。エレベーターを降りると色々な神様がいて素敵だが、ここから屋上に出ると、そこからの眺めが最高で!

 辺りはどこもビルで。目の前には高雄85大樓がそびえ立っていて。そんなものすごいビル街の中に、木造の、古い、こぢんまりとした廟が建っているなんて、もうどれだけ素敵なんだよ!

 どんなに近代的な街に変わっても、昔からある廟はそのまま残してあるというのが、不思議ワールド全開だよ!近代的なビルと、廟の屋上に吊されたぼんぼりがなんともミスマッチで、ノスタルジーっていうよりタイムスリップ感満載だよ!!いや、来て良かった!!来て良かった~~!!!


 1階に降りてきたら、外に池があった。亀の像と玄武の像が、一緒に背中から水を噴きだしていてメッチャ可愛い。と思って近づいてみると、この池、鯉と一緒にグッピーが泳いでいますヨ……?


 グググッピー!?熱帯魚だよね!?何で熱帯魚が普通に池で泳いでいる!?


 う~ん、やっぱり台湾は亜熱帯地方なんだなぁ……。

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