4日目:高雄観光2日目

代天宮

 高雄のもう一つの観光名所と言えば、旗津区という、砂州の町だろう。高雄の街からは、MRTの終点、西子港からフェリーで5分ほどの所にある。


 地図で見ると、泊まっているホテルから近い場所にもフェリーの航路が書いてある。そこから旗津区まで行かれるのかと思ってホテルのフロントのお兄ちゃんに訊いてみたら、旗津区行きのフェリーは西子港からしか出ていないのだそうだ。しょうがない。まずはMRTで西子港へ行くか。斜めにタクって行けば近いんだけど、MRTで行くとなると乗り換えないくちゃいけなくて、結構面倒くさいんだよね……。


 じゃあなんでタクらずにMRTに行くのかと言えば、実は今日は、パパ吉が「旗津区に行く前に、展望台に登りたい!」と言っていたからなのだ。


 展望台好きのパパ吉は、最寄り駅の「三多商圏」駅のすぐ傍にある高雄85大樓というランドマークビルの中にある、74景観台という展望台に登りたがっていた。

 いつも私やぢぞ吉の希望で神社仏閣に付き合ってくれるパパ吉が「行きたい!」と言うのだから、今度は私たちが付き合わなければ!

 じゃあ、せっかく駅のそばのビルに行くのだから、そのまま電車で行こうよ、という考えだ。


 ということで、まずは徒歩で高雄85大樓に行ってみた。

 ……だが、オープンが11時だったらしく、まだビル自体がオープン前。ここには後で登りに来ようと、そのままMRTに乗って西子港へ向かった。



 西子港に着いたら、フェリー乗り場を探さなくちゃ……と思っていたら、レンタ自転車屋さんの広告の入った、この辺りの地図を配っていたので、早速地図をゲット。


 その地図にはフェリー乗り場に行く前に、代天宮という廟があると書いてある。

「これ、駅に広告出てたよ。確か歴史的建造物って書いてあった」

 というダンナの発言に、それなら見ていこうかと、フェリーに乗る前に寄り道してみた。

 

 地図の通りに歩いていくと、代天宮はすぐに見つかった。歴史的建造物と書いてあった割には、建造は1951年と、比較的新しいようだ。


 代天宮は、台南の蛤蚵寮村という村からやってきた人々が、自分たちの故郷にある保安宮から清水祖師という神様を迎えて祀ったことに始まるそうだ。

 清水祖師は宋代の福建省に実在した高僧だったらしい。そして明末に台湾に移住してきた本省人(戦後に蒋介石率いる国民党が台湾に移住する以前から台湾に住んでいた人達)のほとんどが福建省出身なので、きっと移住してくる前から大切にしていた神様なのだろう。


 代天宮は比較的新しいお寺だけど、木造の彫刻がびっしりされていて、とても素敵な建物だった。清水祖師像も黒光りする木造で、とても繊細で美しい。


 そして何より、天井の細工がとても素晴らしいのだ!!渦巻きのように螺旋を巻きながら、円を描く天井の丸い細工は本当に美しい。建物好きには堪らない天井なので、旗津区に行かれる方はぜひフェリーに乗る前に行ってみることをお勧めしますヨ!


 

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