雪庭瞳

僕の国では、諸外国から訪れた王侯貴族や使者への宴で変声期前の美しい少年に歌を歌わせる。 少年が少女と見紛う容姿、声でいられる時期は短い。 わずかな時期限定の美を愛で、楽しむためだ…

三日前、集落の女子中学生が下校中に突然消えた。 捜索を続けるも掴めない足取りに、彼女の両親は穏子（やすこ）の家を訪れる。 穏子は十年前、神隠しに遭った娘だった。

ミッション系の幼稚園で働いている結祈子（ゆきこ）は、 受け持っている園児の一人を特に気に掛けていた。 医療ネグレクト児として対応を続けていた、薫子（かおるこ）だ。 しかし救いの手…

ある日僕は医師から白血病と告げられた。・・つれづれなるままに病院で思ったことをつづったエッセイ集です。重くないのでどこからでも気楽に読んでいただければ幸いです♫

※近況ノートを利用した表紙画↓ https://kakuyomu.jp/users/HiranakaNagon/news/16817330665134842905 　もとは、と…

私、まりあ、 母、父、そしてツユリさんのはなし。

微妙な距離感にある、高校生の男女のお話。 それは　恋？　なのか。絆？　なのか……。 ちょっぴり切なくてほろ苦い、淡い恋愛物語。 「赤いきつね」「緑のたぬき」幸せしみるショートス…

高校生が家で味噌汁を作るだけのお話。 調理実習で同じ班になったメンバーは、みんな味見専門だった。「俺」は慣れない包丁を握り、練習する。

漫才が好きな高校生・祥の彼女は全く笑わない。好きな動画を見せても反応なし。クールなところも好きだけど、一瞬だけでもいいから笑顔が見たい！ 絶対に笑わせたい彼氏VS表情筋が硬い彼女…

卒業式の帰り道。3年間を共にした朝倉とふたり、毎日と歩いた通学路をゆく。駅に着くまでは25分。それぞれの思いを胸に、僕らの青春は終わりへと歩きだす。 ▢大学文芸部誌文化祭号202…

現代日本においても広く知れ渡る二人の怪異、『トイレの花子さん』、『メリーさんの電話』。 人々を恐怖のどん底に突き落とした両者が遂に激突！　恐ろしくも美しい都市伝説の叫び、運命の最…

何となく大学の授業をサボったある日、『それ』はやってきた。 読んだときの心理状況や捉え方によって結末が違って見えます。お楽しみください。

新雪に刻まれた足あと。それが恐怖の始まりだった。 ※本作品はフィクションです ※本作品はエブリスタに投稿した同名作品を、大幅に加筆修正したものとなります。 ※今より少し未来の…

＜「赤いきつね」「緑のたぬき」幸せしみるショートストーリーコンテスト＞参加作品 ある日、平太が帰宅すると、玄関に異様なものが積みあがっていた。 ※この作品はフィクションで…

うちの冷凍庫が閉まらない。 中身を空っぽにしても、どうしても閉まらない。 ある日突然、冷凍庫だけ扉が閉まらなくなった。 おかげで、大好きなアイスクリームも、朝ごはんの冷凍うどんも…

裁判を開こう。 xの為、同胞の為に。

わたしが赤いきつねと、父タカシが嫌いな理由が、ここに詰まっている。でも本当の想いは単純に、シンプルに、まっすぐな態度にはならない。

　とある日の、とある警察署。生活安全課の当直勤務は激務である。晩御飯を食べられないことなんてザラであり、そう言う時は備えている「非常食」が役に立つ。 　今回の非常食は、赤いきつね…

二歳の息子を育てる“私”は、棚から賞味期限間近の即席麺を発見する。思い出すのは、まだ息子が赤ちゃんだった時のこと。 「幸せしみるショートストーリーコンテスト」用の作品です。

幽霊は死んだからと言って完全に消えてしまうわけではありません。 人間が死んで死体を残すように、幽霊も死体を残すのです。

大学受験を明日に控えた主人公の女の子は、志望校の近くのホテルに泊まる事に。 だけど試験、大丈夫かなあ？ そんな不安になる主人公の心をほぐしてくれたのは、いつも応援してくれていた…

言葉を嫌う者“言ノ葉破ルモノ”と、 言葉を好きにさせる者“言ノ葉綴リビト”。 中1の頃の記憶にトラウマを持ち、 失声症を患う高校2年生の古瀬結翔は、 ある日少女を拾いました。 …

「赤いきつね」「緑のたぬき」幸せしみるショートストーリーコンテストにて『赤いきつね物語賞』を受賞致しました！　ありがとうございます！ 双葉の元には今月も一箱の贈り物が届く。 そ…

僕と彼女の日曜日。二人はきまって赤と緑。

ある動物園で病気のオランウータンが暴れ複数人の飼育員を殺害する惨劇が起きた。 現在は大人しくなったものの、この危険な殺戮オランウータンをどうするべきか動物園職員たちは頭を抱えてい…

仕事が終わり、夜遅くに、いつも通りラフィリアは屋根裏部屋へ足を運ぶとそこには悪魔？ がいた。

兄の作る赤いきつねは優しい味がする。一体どんな魔法を使っているのか分からないけれど、ひょっとしたら兄はきつねそのものなのかもしれない。私は今でもそう思っている。 少し寒さが厳しく…

「お前ン家、ヌリカベの家系だっけ？」 「先祖代々小売ヒューマンです」

『世界がすごく綺麗だから。私、明日、死のうと思う』 授業に出られない僕が図書室で見つけたノートは、見知らぬ少女が書いたWill and testament （遺言）と言う名の S…

都会の真ん中に佇むからこそ沸き起こる孤独感を 歩いている途中に見つけたサボテンへ投影する筆者。 誰かを攻撃したくない。 誰からも攻撃されたくない。 だからこそサボテンの棘に自分を…

言葉など要らない。無い方がいい。 日曜と月曜の境が無くなって久しい。閉じ籠もり、締め切った部屋の向こうでは今日も諍い合っている。目に映る全てが妬ましい。 僕を喩える言葉、そのどれ…

あの月は私の友達だ。

わたしと蕾花さんは、彼女の妹のお墓に花を手向けるために、長崎にきていた。そこでもあの幻が、わたしの前に現れる。……名前。誰の名前だろう？ わたしが見たものを、そのまま書きました。

　矢萩優作（やはぎゆうさく）は32歳。外資系工業機器メーカーの技術職として海外を転々としていた。 　願っていた日本支社への転属願いが受理され、無事、日本に戻ってくることになった。…

連載5年目にして書籍化しました。書籍版のみの書き下ろしエピソード（芯条と沙鳥の初テレパシーの話など）を加えて、カドカワ読書タイムより発売中です。 【あらすじ】 中学生の男子・芯…

レストランに食事をしにきたら、財布がないことに気づいた。 もう嫌になっちゃうよん。 パロディーです。

会うことの出来ない彼。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』が好きな彼。 ボクは毎朝メッセージを送る。でも、彼は眠り続けているため、既読はつかない。 それが、ある日、既読がついて……。 …

わたしは泳ぐことが大好きでした。泳ぐだけでは生きていけないことを知りました。誰かに必要とされたくて踊ることがやめられません。 助けて欲しいとは思いません。思っても口には出しません…

太宰治原作、走れメロスのパロディーです！ 第六天魔王、織田信長に激怒した坂口安吾が、 清洲城に乗り込んで、打倒信長を目指しますが、 決着や如何に？ 1話完結のコメディータッチの…

ひと月後に中学校卒業を控えた松本拓也には、好きな人がいた。彼女の名前は 藤村仁菜。片想いを続けるばかりで何の接点もなかったが、ある日突然、彼女の家に誘われる。 幸福と絶望の交錯す…

　事故死した立花の家を訪れた帰り、カイは手首に包帯を巻いた背の高い少女を見かける。後ろ姿の美しい彼女は同じ高校の３年生だった。わけありの上級生に翻弄される、ひと夏の体験。 …

仁くんは見世物小屋で人魚に出会いました。 それは仁くんにとって紛れもない初恋であり、 何もかもがどうでも良いと思えるほどの出会いでした。 腰から下を切り落として人魚になれば、もう…

「この村な、今の時期は尺八様っちゅう、淫乱ド変態妖怪が出るから気ィつけぇよ」

青春のリアルをテーマに、本物の青春の形を問うて描いた作品。主人公の｢私｣が想像もしないような不思議な出来事に巻き込まれながら、本物の青春を見出していく物語。

亡き姉の面影を追いかけるようにトランペットを始めた高校1年生の結。 苦手な集団の空気感に戸惑いながらも、自らの才能で居場所を見つけ始める。 姉の約束を果たすかのようにソロコンへの…

自殺が禁止された世界で、及川蓮華は死にたがっていた。何か辛いことがあったわけではない。理由は、疲れたから。そして、同じような境遇の一人の少女と出会う。二人はなんとかして死ぬ方法を…

ある雪の日、ぼくは家の前でカメラを持った女の子に出会う。彼女はぼくの「写真」を撮った……

生きづらい女の子と、彼女を元気づけたい扇風機の話。 5分で読めます。

お掃除ロボットルンバが山で野生化してしまった。 人間たちはかつての相棒を駆除すべくあれこれ手を尽くす。 しかし、ルンバはすでにどうこうできるレベルじゃなかった。 ↓前回の投…