十年雪の約束

常に同じであり続けるものはない。同じに見えて、少しずつ何かは変わっている。同じに感じるならば、それこそが成長なのだろう。
ずっと同じであり続けてい存在の、「赤いきつね」と「緑のたぬき」。でも、「お揚げ」と「天ぷら」が入れ替わってしまった。そんな事が起こるのだから、約束は忘れてしまっているだろう。

片想いの女の子、でも同じクラスってだけの存在。
ある冬の日、二人はある約束をすることになる。

子どもから大人に変わりゆく十代の不安定な感情の揺れ、からの主人公の現在の思いが心暖まります。
しんみり、ほろ苦く、でも気持ちが暖かくなるお話です。

十年雪の約束。

あなたの熱で、雪はすぐにも融けてしまいそうです。
遠い私の記憶に思いを馳せ、
あなたの十年前かもしれない美しい雪の日の思い出に酔いました。

あなたの美点が、なんと真っ直ぐに結実していることでしょう。
ストーリーテリングのお呪いがかかったように、一気に読了しました。


十年、ずっと努力したのでしょうか？
夢を持ち続けたのでしょうか？
そんな長い間、人は叶わない夢を持ち続けられません。

叶う夢だから消えないんだって！
東君！


他の作品も読んでみたいです。
そして、この作品を自信を持って勧めます。

美しい思い出、美しい夢、それは、決して、人の心から消えはしないと信じら…続きを読む

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（48文字）

高校生の男女の物語です。
こちらを読んで私の今年の年越しそばは緑のたぬきに決定しました。
まだ読んでない方はぜひ読んでほしいです。おすすめです。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（359文字）

心暖まる物語です。
青春だなあ、とつくづく思います。
カップ麺が良い引き立て役になっていて素晴らしいです。
短編だから気軽に読みやすいですし、しんみりします。
百聞より一見にしかず。是非とも見て欲しい物語。

学生という狭い世界の中にある孤独と、そこからの心の旅立ちも重ねながら静かに降る雪は2人の心に何を残したのか。

そして2人がした約束。

優しさと切なさが入り混じり、その時のことをカップ麺の湯気が思い出させる。

とても心に染みる物語です。