今週末、幼馴染はおっさんと結婚する

作者 杉浦 遊季

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★★ Very Good!!

人は動物では無く、社会に合わせて生きなければならない時もある可哀想な生き物です。

主人公は少子高齢化の流れの中で意中の同年代の彼女を社会に奪われるかのような辛い目に遭います。

その想いを抱え込んだままで終わらせようとする彼を恩師は思い留まらせます。

通過点として乗り越えなければならない事もあると……。

諭された主人公の行動の先には、ある結末が待っていました。

ところで恩師の方は、どうなったんですか?

★★★ Excellent!!!

時代は、少子化対策で、少女がおじさんと結婚する様になりました。

そんな中、少年は、正かの想い人の結婚にもやもやします。

主人公の独白ではなく、先生との会話によって、読みやすく進められて行きます。

そして、彼女に、ある行動を起こします。

ああ、世の中上手く行かないなと可哀想に思いました。

ラストは、びっくりです。

ゆっくりと語られる心象風景も見ものです。

おすすめです。

★★★ Excellent!!!

十代の少女と恋するのは中年のおっさんが相応しい。

こんなこと公言すれば変態、ロリコン、光源氏と袋叩きに遭うだろう。
しかし本作はその背景を事細かに解説する。
少子化、晩婚化、若年層の貧困……。現代の日本が抱えるこれらの問題を一挙に解決する手段が「少女 × おっさん」なのである。

結婚適齢期だが生活力の無い十代の少女。対するおっさんは社会的にも資金的にも余裕がある。二人が結ばれれば結婚後の生活も安泰だろう。
お互いが短所を補い合えるのだ。

……と、論理的には至極まっとうなのだが、若い男子にとってはとんでもない。

意中の幼なじみがいきなり結婚、などという血も涙も無い情景がそこら中で展開されるのだから。

本作は緻密な未来予想のみならず、こういった男子の苦い初恋をまざまざと描いている。

主人公はまさにこの境遇の学生。
衝撃の事実を知り、自らの初恋をもて余してしまう。
そんな彼が周りの人間に後押しされつつとった行動はひどく切ない。
けれど、前へと向かう力強さも秘めていた。

最近失恋した人にはなかなか「来る」ものがあるのではないかと思う。

近未来SFとしても青春恋愛小説としても魅力に溢れた作品だった。



しかしこれ、業が深いですねぇ……。
主人公のおかげで真っ直ぐな物語になっていますが、NTRと光源氏成分も濃厚です。
こちらの妖しさに惹かれる方もいるのではないかと。

様々な楽しみ方ができる作品です。
是非ご一読を。

★★ Very Good!!

インパクトのある「タイトル」、そこに続く「あらすじ」だけでも面白いというか、興味を惹かれずにはいられませんでした!

本作で描かれている未来……私はここまで極端ではなくとも、こうなっていくのが自然というか、理に適っているように思いました!
……それぐらい、男女は異なる存在だということかもしれません!

いとこの女性教諭がとても良い味を出していて、その行く末をぜひ知りたいところです!

物語の結末も、男女によって違った印象になるのではないかと思います!

★★★ Excellent!!!

少子化の進む社会で、政府は新たな制度を作り上げていく。

幼馴染みの女の子は、幸せな家庭を築く方法に従い、とある男性と結婚をする。

好きな子が結婚してしまうという悲しみのなか、少年は彼女ととある約束を結ぶ。

短編ならではのラストに、きっとあなたも驚くはず!
とてもオススメの作品です✨

★★★ Excellent!!!

少し未来だけど、舞台が学校で人物が日本名で親近感が沸く導入部。
青春の切なさ。女子のしたたかさと、男子の焦燥に共感して一気に読み進められます。
オチで近未来設定がすっきりに回収されてて、読後感も明るい。
短編であることが生かされた、読んで楽しい作品です!

★★★ Excellent!!!

こんな時代がくるのも遠い未来ではないかもしれない。
そんな気になってきました。

犠牲になるのは、若者男子と結婚し遅れた年増女性か……。

いや、こっちのカップルも増えてるような……。

結局、需要と供給で成り立つのですね


などといろいろ考えたくなる余韻を残す作品です。

とても面白かったです!

★★★ Excellent!!!

オスカー・ワイルド云々の始まりが洒落ていますね。それを社会の歪みで味付けして、見事なまでに、この作品の設定を読者の頭に刷り込ませています。
だから、アっという間に一気読みしてしまい、最後のオチも吟味する前に打ち込まれてしまいました。
「寒暖のアマテラス」も面白かったですが、こっちのスピード感の方が私の好みです。
だから、短編にはMAX2つが信条ですが、3つ付けました。

★★★ Excellent!!!

出だしから心がずったずたに引き裂かれるような凄まじい展開でした。
困難を乗り越え、想い人と結ばれる。そんな心温まるような期待は全て裏切られます。
厳しすぎる現実の中、少女は決断を下し、少年は成長をする。
この世界設定は突飛なように感じても、それはあり得る可能性で、殆どの初恋が実らないことを考えればこれこそが現実なのだと思います。

そして、最後にまさかの展開。
これはハッピーエンドなんでしょうか。もう読み終わった時には心が振り回されてただ感嘆の吐息が漏れるような、そんな力のある作品でした。

★★★ Excellent!!!

 ロリコンと言う言葉がある。
 とある男性がロリータという少女を好きになってしまい、そのこと一緒にいたいがために少女の母親と付き合ってしまうという無茶苦茶なあらすじの小説が元ネタだったと思う。
 そのロリコンが合法になる未来が少子化のせいでやって来るなんて誰が思うだろうか。
 本作はそんなありえないのに、どこかリアルな『もしも』を描いた作品だ。
 本作を読んで思う。いつの時代も若者は報われないと……。だが、そんな経験が彼らを強い大人な男性にするのかもしれない。

★★★ Excellent!!!

落ちが秀逸でした。
思い人への思いを伝えた主人公は、その日した約束を胸に大成します。
一体ここまで来るにはどれだけの努力が必要だったか...
最後は意外な展開で報われるところも素晴らしかったです。

社会的地位のある大人とうら若き乙女の結婚は、旧時代ヨーロッパの貴族社会を思い出しました。

★★★ Excellent!!!

 まず、面白い社会システムを描いているな、と感心しました。
 実際に、不況下では年の差婚が増えるという話もありますし、好きなだけでは結婚生活も破綻していくでしょう。

 進路希望調査に『お嫁さん』の一文でもう、クスリと微笑ましい気持ちにされた反面、少年の切ない失恋模様にもチクリと心が痛みます。

 二人の約束が、こういうラストで形を変え実を結ぶという、どこかセンチメンタルな余韻を残しつつ……

 読めば読むほど、どこか空恐ろしさを背中に感じます。
 思春期を持て余した若い男性からしたら、もう鬱屈とした世界、地獄ではないでしょうか。

 いとこの女性教諭のその後が知りたいですね。
 彼女の言葉だけが、この社会で唯一の希望に思えました。

★★ Very Good!!

過去にもあったし、現在でも存在する結婚の形。
「男は社会的地位や財産、女は若さと健康が結婚の好条件」
それが当たり前になった日本。
ずっと想いを寄せていた幼馴染が(おっさんと)結婚する?

社会のシステムにも、大人の男にも、自分を追い越していく幼馴染にも、打ち勝てない男子高校生の胸の内がなんとも現実的。
「それでも伝えたい」
やっぱり青春は良いです。

しかし、この作中世界で最も悲惨なのは、社会的地位や財産を得られなかったおっさんたち。
青春もなく、伴侶もなく、現実世界以上のデストピアなのでは。

主人公の従姉のその後も含めて、もう少し知りたくなる世界でした。

★★ Very Good!!

歳の差婚が市民権を得た時代。
このような構図が想像出来なくもない。しかし、ただ、どうしても私は感情論が先に浮かんでしまい、モヤモヤとした気持ちになってしまった。
何と言うか、哀れな主人公に同情してしまったんだと思う。
恐らく、主人公は少女の結婚生活に不安があったのだろう。
年上の男に弄ばれるのではないかと。
中年の男性にとっては良い時代。
若い世代には苦しい時代。まあ、逆にそれをバネにして頑張るのかなあ。

★★★ Excellent!!!

とにかくアイデアが素晴らしいなと思いました。
SFというジャンルは一種の思考実験だと僕は思っています。この作品は今の日本の「あり得るかもしれない近未来」の一つのケースを提示しているようでとても面白かったです。今の世界の上に、仮定を与え、物語の中で実験する。
SFの醍醐味がギュッと詰まった作品だな思いました。

★★★ Excellent!!!

特別な科学技術が語られたり、「少し不思議」だったりするタイプのものではなく、いわゆる純粋な近未来社会シミュレーション系のSF小説でした。

なるほど、こういう設定か~と思って、フンフンと青春恋愛小説的なせつないラストを予想しつつ読み進めてみたら、その鮮やかな展開に感嘆! 
短編ならではのストーリー構成がお見事です。

★★★ Excellent!!!

自分が好きな人が結婚すると聞いた時の、この切なさ。
私にも経験があるだけに、なんだか、悠真くんにすごい共感をします。恋する娘がとてもいい子なので、余計に。
その上で想いを伝えて砕け散る様は、思わずお見事と唸ってしまいました。

そんな負け戦を経たからこその、ささやかな結末。
よかったね、と言ってもいいのでしょうな。
最初から最後まで、いろいろ感情が渦巻いてばかりでしたよ。

★★ Very Good!!

そうかあ、おっさんのが女子高生にモテモテになる時代がやってくるのか──来ないよ(^-^)
まあ、こうだったらいいなあ、という願望詰め合わせな作品。ラストシーンは特にタマランです。
台詞まわしが独特で、女の子から「キミ」呼ばわりされるのも心が躍ります。
高い筆力できちんと描かれた世界観のリアリズムも感じ引き込まれますね。

★★ Very Good!!

とんだディストピアになってそうな気もしますが(笑)
高校生の悠真くんにとってはやりきれないでしょうね。
婚活市場のシビアさを想像するとなかなか手放しで受け入れられる設定ではありませんでしたが、時にそんな想像を働かせてみるのも楽しいものです。
ちゃんとオチもついて短編らしい良い終わり方の作品でした。