恋愛小説の怪作

出だしから心がずったずたに引き裂かれるような凄まじい展開でした。
困難を乗り越え、想い人と結ばれる。そんな心温まるような期待は全て裏切られます。
厳しすぎる現実の中、少女は決断を下し、少年は成長をする。
この世界設定は突飛なように感じても、それはあり得る可能性で、殆どの初恋が実らないことを考えればこれこそが現実なのだと思います。

そして、最後にまさかの展開。
これはハッピーエンドなんでしょうか。もう読み終わった時には心が振り回されてただ感嘆の吐息が漏れるような、そんな力のある作品でした。

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