「罪 夜」を含む小説

輪廻転生、魂は巡る。 孤独に病死した俺が転生したのは、人を食い殺す――罪――と呼ばれる呪いが蔓延る現代世界の日本だった。 その罪と戦う平安時代から続く名家――十二天将家の白虎家に…

これは私の告解であり懺悔だ。 喰いている、し、悔いている。 「止めればいいのに」は極刑を宣告する言葉である。 言わぬが仏である。

　クーラーの故障中に流行り病をこじらせ死んだ男、田上修一郎《たがみしゅういちろう》（三十五歳）は、異世界エバーグリーンの男爵家の三男、クロード＝ローディスとして転生した。 　赤子…

　クリスマスの夜。普通の高校生の月宮柊の悲劇は、そこから始まった。 　友人たちと共に遊んでいたところを影のない大男に襲われ、絶対絶命の窮地を迎えてしまったのだ。 　追い付かれ、…

　世界は大罪人が脱獄せぬよう、その罪に応じてより高い牢獄へと収監する事になっていた。 　その中でも、『監視の街【彼方アザイド】』の近くにある、地上九千メートルの最高峰【ヘルゲー…

眠れぬ二人の少女は、夜ごと物語を求めて人々を館へ誘う。 「聞かせてほしいの。あなたが犯した罪と過ち、あなただけの物語を……」 それぞれの物語が交差した先に見える、真実とは。

森沢聡は、オカルト友達のキヨから、深夜、四国の遍路道に現れるという女「遍路Ｘ」の噂を聞く。 切断された人間の手首を握って歩くという不気味な女の噂に惹かれ、その正体を確かめるべく二…

「太夫の義母を殺して幼い妹を女犯したお主のような極悪人から、吉原女郎など譲り受ける気など毛頭ない」 「東洲斎写楽、そんな強がりをいってもよいのかな」 ジェストは不敵に笑ったが、 …

夜闇に紛れて現れるばけもの「傀（くぐつ）」は、ひとを傷つけ、いのちを奪う。傀からひとを守る「傀廻し」の類いである早瀬は、ゆえあってある城を目指し、旅をしながら傀と戦っていた。 あ…

　水面に坐す磐座を祀る海村、潮見にて。 　若い漁夫の左慈は不眠を患い、度々夜の浜辺を彷徨っていたところ、得体の知れない幽玄な女と出会った。左慈は女をウシオと呼び、眠れない夜と孤独…

――これは悲しい物語。そして乗り越える物語。主人公の女の子、バック＝バグの運命がどうなるか、最後まで見届けてくださると嬉しいです。 《過去》 　月神会という宗教に入っていた両親に…

魔法が国力として重宝され、人々が魔法を軸にした文明を築いているとある世界。 その世界で、生まれた頃からうまく魔法が使えない青年のシレンは、家族や学校のクラスメイト、あらゆる人々か…

セオドア・ウェルズリーは昼間には街中で、夜にはパブでヴァイオリンを弾き生計を立てていた。事故で片足を失くして以来、義足と共に暮らしており不自由もある。しかし心を奪われるヴァイオリ…

　魔王が封印されて、二〇年。 　国境近くの山間の集落の外れに暮らす天涯孤独のシェーラ・マークス。甲冑〈パパ〉の力を借りながら、ひっそりとエンバーマーとしてどうにか食いつないでい…

荒牧橙弥。 俺の息子、14歳の彼が死んだのはもう3年前のことだ。6月の雨の夜に飲酒運転していた54歳の男性に跳ねられその場で死亡。運転していた男は逮捕に至るも意識不明の状態で病…

　冴えない毎日を送るオレは、昔馴染みのＤとつるみながら過ごしている。肉体労働をし、酒を飲んだりしている。オレたちは、ある日探偵の仕事を見つける。と同時に事件に巻き込まれる。キャ…

　己が罪を背負い、少年は愛の旅路を征く。 　魔王軍に立ち向かうために、人々が『勇者』となって旅立つ時代。そんな中で、刀のみを携えた白い髪の少年が一人。 　少年の名は『白(しろ…

第1章 　四方院家。それは天皇を始め世界中の王族とコネクションを持つ大家である。四方院家の命令で特別相談役の水希桜夜（みずきおうや）は青森に向かっていた。そこで自身の運命を揺るが…

アルバニー大公国の公爵令嬢ディアーヌは、公爵である父を助けて、領地経営に励んでいた。 領民にも慕われていた公爵家だったが、ある時、公爵は国家反逆罪に問われ、収牢、その後、牢内で死…

✞『終焉のサクリファイス』シリーズ・第１巻・夜都幻想編✞ 3100PV突破！ ――…… 一月某日。暗殺者・八神零は法の支配を逃れる犯罪者を駆逐していた。すると現代科学では…