終焉のサクリファイス1 夜都幻想編

冬城ひすい

第1巻 夜都幻想編

✞Memoirs

♰Chapter Mem:幻影回顧録『魔法概論』

魔法とは過去・現在・未来の境界を混迷させる超常の力。

あるいは概念・次元・欲望を歪曲せしめる力。


最初期の魔法使いは五つの属性を狭く広く行使した。


――五大元素――

火・水・風・土・空


現代の魔法使いは数多の属性を広く浅く行使する。


――派生した無数の属性――

雷・氷・光・闇・聖・魔・無ほか


かくも多彩な魔法属性が解離と融合を繰り返し、固有ユニーク通有コモンの境界線を敷いた。


過去の軌跡・感情の発露・願望の具象化・深淵の探求・天賦の才覚。

全て魔法を得るに足る根源的かつ究極的な因子である。


しかし、魔法とは決して万能ではない。

死者は生者に回帰せず、代償は生命の対価を以って等価とされる。


いまだその実態は晦冥の底にたゆたい、時代の趨勢に帰していく。



*幻影回顧録『魔法概論』より

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る