概要
逆さ十字架の謎を追う東洲斎は蔦屋重三郎企画の役者絵で写楽に変容する
浮多郎こと小西ジオン幸之丞を先頭に立て、アゴスティヌ小西摂津守行長の家紋である花久留子の印旗を背にした赤一色の鎧兜に身を包んだ数十人の騎馬隊は、夕暮れの東海道をひた走った。
・・・益田長老の作戦は、些細な贅沢を厳しく取り締まって庶民いじめをし、切支丹を根絶やしにしようと捕えては過酷な拷問を加える君側の奸である枝野嘉衛門を討伐することだった。
討伐後は、白河候・松平定信が老中に復帰して寛政のご改革の仕上げをする。
長老は褒賞として所領を持たない旧小西藩の再興を願い出て、藩内での切支丹信仰を認めさせるという奇妙奇天烈な計画だった。
【61】
泪橋たもとの小間物屋の奥座敷で雪洞の明かりのもとささやかな祝言が執り行われていた。
床の間の前に、紋付袴に裃、脇差を腰に差し、鉄砲髷を剃りあとも青々しい月
・・・益田長老の作戦は、些細な贅沢を厳しく取り締まって庶民いじめをし、切支丹を根絶やしにしようと捕えては過酷な拷問を加える君側の奸である枝野嘉衛門を討伐することだった。
討伐後は、白河候・松平定信が老中に復帰して寛政のご改革の仕上げをする。
長老は褒賞として所領を持たない旧小西藩の再興を願い出て、藩内での切支丹信仰を認めさせるという奇妙奇天烈な計画だった。
【61】
泪橋たもとの小間物屋の奥座敷で雪洞の明かりのもとささやかな祝言が執り行われていた。
床の間の前に、紋付袴に裃、脇差を腰に差し、鉄砲髷を剃りあとも青々しい月