「涎」を含む小説

香水をテーマにした短編集。 紀元前から宗教的な用途や薬用として使われていた香り。 近代以降、楽しみや嗜みとしての香水が生まれた。 薔薇、茉莉花、没薬、シトラス、ムスク、シベット…

小指の長さくらいしかなかった小さなトカゲの「チビ」が、ある日、巨大な竜に大変身。鋭い爪のある前脚にガッチリと捕獲され、私を相棒にすると言い、鋭い牙だらけの口の中に半身を咥えられる…

魔法をろくに扱えない落ちこぼれ魔女のリリナは森の奥深くで一人静かに暮らしていた。 いくら訓練を重ねてもリリナの才能は一向に芽が出る気配がなく、最近の彼女はやや不貞腐れ気味である…

「そんな事より、あいつをどうする？」 　俺と巌鉄は神殿の広場が終わる門柱の陰から、巌鉄の岩窟住居を覗いているディノスを監視した。 「剣でいっきに片づけるか？」 　巌鉄の剣はレーザ…

※セブンタレンティズの続編になります。 　——父ちゃんが死んだ。 　齢十一歳になる少年の目の前で父親はトラックに轢かれて高々と飛び、大きな音を立てて地面に落ちた。 　どんどん…

ブラック企業を退職し、一人暮らしニート生活を満喫中の青年、工藤曜平。 そんな彼の家には、日替わりで色んな女性がご飯を食べにやってくる。 しかし、彼の作る料理のポリシーは「身体に悪…

狛犬の物語。

「しかし、なんだなあ、老いらくの恋は身の破滅だな・・・」 政五郎が妙なことを口にした。 「赤城の万次郎が、若い妾を溺愛して、四十八手本の女役にしたり、いっしょに歌舞伎見物に出かけ…

ピエロが死んだ。 世田谷の広い公園の雑木林の中ほどの、公衆便所の用具室に押し込められ・・・。 こちらも、覚醒剤の過剰摂取だった。 「心当たりがあります」 と、孤島の捜査で知り合っ…

アレンは念願叶ってS級冒険者になる事が出来た。浮き足立つアレンににこやかな馴染みの受付嬢は厄介な依頼を押し付けてきた。 それはドラゴン討伐の依頼。 死ぬ気で昇格試験のドラゴン…

横を歩く沙智のまつ毛から陽の光が溢れ落ちた。ゆっくりとこちらを見る薄茶の瞳。薄いシャツから覗く肌。時間が止まってしまえばいいのに。衣擦れの音が聞こえ蒼い匂いのする風が吹いた。揺れ…

※「５分で読書」参加作品です。 ある日、アリは手負いのカマキリを見つけた。 涎を垂らしながらアリを見る様子は、鬼気迫るものがあった。 だが、恐怖を感じたのもすぐに過ぎ去る。 なん…

はろはろ～！　私、乙女ゲーム『シンデレラと３人の王子様～12時の魔法が解けた後で～（略して『シン３』）』が大好きなOL乙女（新卒社会人）☆ クソ上司からのブラックな仕事量に押し潰…

ド田舎在住の浩香は、今日もPCに向かう。 それは、彼女の妄想で絡めとった、歴史上の"推し”を愛でるため。 ★☆★ ジャンルを〖現代ドラマ〗にしているが、内容は概ね〖ノンフィク…

中学時代に幼馴染から拒絶されたことでトラウマを抱え、日陰ぼっちを突き進む少年、森山イチロー。 優等生で学園のアイドルだがカラテの有段者でもある美少女、漆原ヒメカ。 ある日、不…

生物の授業ノートを届けに生物準備室を訪れた女子生徒が見たものとは。 ※即興小説トレーニングのバトル（お題：３月の瞳　必須要素：九州）に参加した時の作品を改稿したものです。

ヨースケがジュンと浜辺を散歩していると、ジュンが奇妙なものを拾った。その日から、ジュンは奇妙な音楽を口ずさむようになった。 クトゥルフ神話の『エーリッヒ・ツァンの音楽』を元に書…

　とある秋のころ、七尾秀介（ななおしゅうすけ）は母親の死を切っ掛けに、とある地方都市、竜涎市に越してきた。その引っ越し初日に見たやけにリアルな夢の中で、口封じという言葉を聞いてか…

お題はシンプルに、姫のピンチを救う白馬の騎士的な感じで。 書きたかったのは、カッコイイ戦闘場面と締まらない団長のギャップ。 本当の【龍涎香】は貴重な天然香料で、マッコウクジラが…

私はある町で、新兵器の実戦データの収集をしていた。 私はそこで兵器の内側の本質を見た気がしたのだ。 24/6/20 タイトル変更 ある兵器の本質　→　涎：よだれ