リーンカーネーション

※セブンタレンティズの続編になります。


　——父ちゃんが死んだ。
　齢十一歳になる少年の目の前で父親はトラックに轢かれて高々と飛び、大きな音を立てて地面に落ちた。
　どんどんと体温がなくなっていく父親に絶望している少年はは化け物に声をかけられた。紫色のデロデロとした体をし、口から黒い涎を垂らした小さなソレは口の端を上げて笑った。
「ヤリナオシタイか？」
　ヤリナオシタイ？
　やり直したいかだって？
「代償をモラウぜ」
　代償とはなんなのか。
　それを聞く暇も無く少年は化け物の不思議な力によって過去に戻ることになったのだった——。

　




　そうか、俺なんて、生まれてこなきゃ良かったんだ。