「袖」を含む小説

生徒会長が、引退する。 次期生徒会長は、僕だ。 文化祭の最後の三分間。 僕たちは、舞台袖でふたりきりだった。 「呉葉（くれは）くん、女の子には慣れてないんだなあってあのときほ…

袖机の引き出し。 そこに仕舞うもの。 彼は何を仕舞うのか。

ああ、いらっしゃい。いきなり降られて、その上周りににこんな寂れた居酒屋しかないとは、災難ですな、お客さん。 え？金が無いって？なぁに、閑古鳥に鳴かれて自分も退屈してたんでさぁ。…

北欧ハーフの詩絵奈とその友達の璃子は出来心でアイドルオーディションに応募し、 気づけば最終審査まで残ってしまった。 そんな舞台袖での二人のお話。 pixiv小説にも載せてます。

ニュートラルウィルス。それは人間に『能力』をもたらす謎のウィルスである。ある者は異形と化し、ある者は能力を悪用してヴィランとなり、またある者は能力を用いてヒーローとなる。 時代…

なずみ智子の【ホラー風味なショートショート】とかのネタバレ倉庫 ⇒　https://kakuyomu.jp/works/1177354054887524413 ★リアルタイムでの…

着物が日常着でなくなって早半世紀以上（多分）。 日本全国着物だらけになるのは成人式か夏の花火大会くらい？ 少子化と消費節約の影響モロ被りな呉服業界の片隅で働く日々。 着物を売るっ…

来月に控えた大事な会合。 政治家は不祥事を避けるために責任くんを雇う。 そんなことも責任取ってくれるの！？ ↓前回の投稿↓ 『サバイバルホテルでお気軽に修羅場』 https…

　蔦子さんはひとしきり自分の袖の陰で笑うてから、まだ笑いの残る声で言うた。 「怜司もあんたが好きやと思う。そうやけど、あの子をあんたの気持ちに応えさせたらあかん」 「なんでや」 …

高校の冬服を最後に着るのは卒業式の日。では夏服を最後に着た日のことは覚えていますか？ 自分はハッキリと覚えています。 卒業まで半年をきった秋の日、寒い中袖を通した夏服。 高校時…

今からざっと、何十年後か未来の世界。 国民の大半が伝統を重んじ、着物に袖通すようになった日本国。 服飾デザイナーの遠藤は、ある日突然旧友に呼び出され、無理難題を吹っかけられる。 …

これは失踪した父の手記である。 祖手引ダムに沈んだ村にまつわる怪異。 生々しく、凄惨で、信じがたい話。 ――ずっと、ずっと呼ばれている。 私を呼ぶ友の声がずっと、絶え間なく聞こ…

メトロポリタン・フィルハーモニー管弦楽団の専属ステージマネージャーとして働く八重樫透（やえがしとおる）。 決して舞台の上に姿を見せることはない彼。 しかし、万雷の拍手の向こう側に…

百人一首アンソロジー さくやこのはな（http://sakuyakonohana.nomaki.jp ）参加作品です。 以下の歌を元に書きました。なお、アンデルセン童話人魚姫も元…

従兄弟が告白した相手は、ちょっとミステリアスな彼女だった。 「君をおきてあだし心を我がもたば末の松山波も越えなむ。これにね、返すための歌をちょうだい。そうしたら、考える」 ミステ…

　それぞれ個性的な妹達に振り回されつつ、家の中で五人姉妹の長女としての役割を自分なりに理解し、病臥している母親に代わって藤宮家を纏め、切り盛りしている美子（よしこ）。他人からは一…

放課後、女子高生のみ殺人が認められた社会での、女子高生たちの放課後青春物語です。

第２部　神婚 「一族の総領以外、この儀式を誰も覗き見てはならぬ。」 好奇心おう盛な幼き弟は、その晩こっそりと神の部屋に忍び込み、美しき兄と神との秘密の儀式を覗き見たーーー。 …

『吉兆の猫』 廓に売れて、外へは出れない少女は、やがて美しい花魁になった。 飼い猫だった「ゆき」が、初恋の人に手紙を届けてくれる。 『廓の中』 貧しい村で生まれたはお袖は家族の…

　男は眉を寄せて少女を一層強く睨みつけ、トレンチコートからナイフを取り出して自分の袖を切り裂き、腕に長く傷を付けて叫んだ。 「“スカーフェイス”！」 　傷口が開き、男は歯を食いし…