袖から火事
しらんぷり
第1話 着物屋こわい
着物屋で働き始めて、かれこれ5年以上。
仕事を探すもツテもコネも社歴も技術も資格も無くて。
何とか採用された会社が着物屋だった訳で、着物自体好きとか嫌いとかの思い入れもなく、仕事として続けてます。
しかし着物屋にまつわる話をネットで検索するとほとんど悪い話ばかり。
なんて因果な商売に転がり込んだのだろう……。
例えば、小物を買いに行ったら着物一式をローンで買うことになった
という話。
着物屋の極悪ブリを端的に示す1例でしょうか。
では、スーパーに人参買いに行って、野菜コーナーに立ち寄ったら
今日はカレーでも!と、これみよがしにカレー一式セットが置いてあるのを見て
そうだカレーもいいなぁと思ってカレー一式買いました。
ってことありませんか?
または、気軽に乗れる軽自動車を買うつもりで行ったけど、懇意にしているスタッフからの親身でお得なおススメもあって、お値段アップのワゴン車を選択。
そのため毎月無理なく返せるようローンを組んだとしても、そんな無謀なことをするなんて!という話にはならない気が……。
でも、着物屋でローンを組んだら、そんなローンでしか払えないようなバカ高いものを買うとは! なんてばかなことをしたんだという話になってしまいます。
やれやれ。
着物屋=お客様を複数スタッフでガッツり囲み長時間拘束、契約書を書くまで
帰さない、払えなければ強制ローンを組ませる強引な売り方のイメージがすっかり
定着してしまったからでしょうか。
私が今の着物屋に入社したときには、そのやり方は絶対にやってはいけない禁止事項の一つになっていました。
接客時のスタッフの立ち位置や人数まで決められていて、無知な私はなぜなんだろうと思ったものでしたが。
で、試しにちょっと「着物屋こわい」で検索したら、うああああああああああ!!
ディープな掲示板に入り込んでしまったぁあああああ。
やっぱ、こわいよーーーーー(涙目)。
確かに着物屋こわいかも。
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