「眼 短編」を含む小説

赤ずきんと呼ばれる赤い髪の少女は、自分は呪われていると言った。 狼に姿を変えて正体を隠していた訳あり吸血鬼と、破幻の魔眼を持つ少女が出会うお話。 ここにおまけ的な自作語りと設…

出来損ないで何も持たない私を、優しくて黒い犬がずっと守ってくれた。片眼は青くて、片眼は傷付いた、優しい……犬？ 第一回こむら川小説大賞参加作品。 参加期間終了後の2020…

俺は無職であり、何者にも染まらない無色だ。 集団に属さず、人の影響を受けず、一人で充実した生活を楽しんでいる。 しかし、心が渇くのは何故だろうか？

下校中に偶然拾った怪しげな本。 その表紙に書かれていたのが『正しい魔眼の使い方』だった。 こういう本が好きそうな友人にくれてやるはずだったのに、本の中から妖しい少女が現れてしま…

　左右の視力に差がある僕は、物の見え方が、少し普通の人とは違っている。その『違う』ことに慣れてしまっていたある日、僕が街で見かけた女性。 　彼女は異彩を放っているように見えた。そ…

求めている人の前に現れる魔法のアクセサリーショップ。 その店では、願いを叶えるお守りが売られているらしい。 願いを叶える方法は簡単。一日二回、花の前で願い事を思い浮かべるだけ…

　故郷で起きている奇妙な殺人事件を調べることになった探偵のジェラールは、人間離れした美しさを持つ銀色の少女イリスと出逢う。 　伝説の人妖シレーヌのごとき美しさを持つ彼女は、“邪眼…

とある女子大生の、奇妙な夜のお話です。 温かい眼でご覧下さい。

主人公の僕は自宅のマンションのベランダから自分の足元で繰り広げられている日常を俯瞰していた。 世界を嘲笑するような眼の奥にある彼の意志とは、運命とは。 日常のある一部分、本当に一…

拙作「ファウナの庭」の外伝小説。 構想したものの本編には組み込まなかったネタや急に思いついたネタを中心にしたサイドストーリー集。 各人物の掘り下げや、異世界生態系の解説を深めるの…

どこか遠い匿名の森、腹を空かせた孤児独り。声をかけたのは「救い」を着た羊だったー 一匹の獣の眼を通し無機質に世界を描いた短編。 作／津木早瀬

　小心者のくせに好奇心だけは人一倍な武家の三男坊、木村進三郎は雨の中、ある山寺で一宿一飯の恩義を受ける。その山寺に代々伝わる、決して触れてはいけない漆箱、気持ちを抑えきれない進三…

五百年以上のときを生きる吸血鬼。真紅の髪と翡翠の瞳をした彼女を人はいつしか紅血姫と呼んでいた

突然あたしの前に現れたのは、あたしとそっくりな少女だった。 凜として、美しくて、自信満々で、あたしとは正反対の、けれど姿だけはそっくりな少女は、当たり前のようにあたしの家に転がり…

高校二年生の烏谷くんは眼つきが悪くていつも一人ボッチ。 そんな時、席替えでたまたま隣になった常に小首を傾げている不思議な少女、梟野さんに誘われてクレープ屋さんに行くことに。 執拗…

　食餌を終えた梟が声高に啼いた。月は歩み、少女は光のなかに、私は夜のなかにいた。少女が顎を擡げると、微風が赤の髪を揺らした。艶やかな赤は皓に曝され、降り注いだ皓は雫となって滴り落…

「一服ですか？」 　頭上から降ってきた声音に、男は街に落としていた眼を坂の上へと移した。 　大きな紙袋を抱えた人の影が、音も無く、滑るように石段を下りてくる。影の持ち主は小柄で華…

『オウルシティと傷無し』『魔女と魔薬と“禍ツ喰い”』『虚構の中の真実』関連作品です。 合わせてお読み頂ければ、より楽しめるかと思います。下記URLから飛べます。 『オウルシティ…

「シャッターを切る時のあの感触が、僕は好きだーーー。」 １つ目のエッセイは銀塩カメラの時代のお話です。 シャッターの感触も、現代のデジカメ一眼…も製品によっては良い感じに再現さ…