「完結 和風」を含む小説

　暗闇市の掟は二つ。 　一つ。一人につき、提灯一つ。それ以上灯りを大きくしてはいけない。明るくなってしまっては、暗闇市は暗闇市たり得ないから。 　一つ。売られている物を無闇に…

【完結】＜薄紅色が吹雪となり舞い上がるまで、私は貴方を守り続ける＞ 　時は平安。 　陰陽師と呼ばれる者たちが活躍する時代。 　陰陽連の同士と相まみえることもなく、 　式神を仕…

山奥にぽかりと開けた場所がある。 人が到底簡単にはたどり着けるかどうか分からないような山に、ぽかりと開けた場所がある。 その開けた場所には屋敷があった。 そこにいるのは可愛い猫と…

KADOKAWAでコミカライズ予定。 孤児となった六花【りっか】は叔母の家に引き取られ、貴族の令嬢というのに使用人同然に扱われていた。 治癒の力を持っていた六花に、白狐憑きの次…

そこは、海を奪われた世界。 はるか昔、海のかなたから押し寄せたヨモツオニに、海は奪われ蒼い月となり、世を治めていた神々は破れ、その残滓がナレノハテとなった。 海を奪われ、神の…

騎美都桃（きびつもも）は十六歳の誕生日に、大伯母からお伽界（おとぎかい）へ行って鬼退治をするように言われる。 いきなりそんな鬼退治なんていう格闘系のアトラクションに出ろと言われて…

「申し訳ない。その婚約、なかったことにはしていただけませんか」 東の端の島国が、世界に港を開いて云十年。 その島国のさらに端っこで、春、ひとりの娘が婚約破棄を告げられていた。 …

海からは美しい歌声が聞こえて来る。 男の意志に反して、足は海の方へと一歩、また一歩と進んで行く。 その歌声に誘われて、夜の冷たい海の底へと沈んで行く。 そして、彼女に出会った。 …

今時珍しい和風モダンの建物だった。 土間で履物を脱いだ男は、腰を引くして部屋の中を案内する。 家具は昭和を思わせるような物が多く、特に和たんすは、着物や和服を収納する衣裳盆のつ…

天狗たちが平和に暮らす「御山（おやま）」が、ある日突然何者かに襲撃を受けた。 　襲撃者は退魔の術を使い、天狗たちに壊滅的な被害をもたらす。その襲撃者は、この国に住まうすべてのあや…

「美雨。待っていた。その刻が来たら貴女も理解するだろう」　 美雨は子供の頃から繰り返し不思議な夢を見ていた。いつも同じ所で目が覚めていたが、今日はいつもとは違って、夢の先には見…

保護者となる人物・大石漣の誘いを受け、遥々現代日本から皇国に引っ越した萱野駿之介と妹の柚。 しかし異国の地に着いたら、おかしな出来事が立て続けに発生。 降ろされた場所は船着き場で…

「鬼神と呼ばれる男の家に嫁がなければならないの」 怪我したポン太を匿ってくれた扇家の娘は、泣きながらそう言った。 （鬼だか神だか知らないけれど、貴女の代わりに私が嫁いで恩返し…

　時は明治。 　山奥の寺『正怪寺』の住職、清正。彼の本職は、怪病治療師である。 　怪病治療師とは、人の医療では治せない怪奇を祓う、怪異専門の治療師のことだ。 　武力面が不得手な清…

【平安王朝ファンタジー。完結まで執筆済み。毎日更新。カクヨムコン参戦します】 　後宮の寵妃に仕えるわらびは失せ物探しを得意とする少女。馴染みの皇族に依頼され、選ばれた者しか入れな…

度重なる天災や戦争、疫病などにより、人類は大幅にその数を減らし、地上は瘴気に覆われ、生命の根付かない土地となり果てた。生き残った人々は、結界に守られたわずかな土地で細々と暮らして…

上州で暮らしていた洸次郎《こうじろう》は、妻子を奪った化け物に命を狙われ、蒸気機関車で帝都に逃げてくる。 それでもなお襲ってくる化け物から洸次郎を守ってくれたのは、「動く絵」を出…

突然、異世界転移した。国を守る花嫁として、神様から選ばれたのだと私の旦那になる白樹さんは言う。 異世界転移なんて中二病!?と思ったのだけど、なんともファンタジーな世界で、私は浄化…

帝はある悪夢に悩まされていた。 その夢に隠された秘密を空海、橘逸勢、小野篁が解き明かす。 平安時代 × ダークファンタジー。 関連小説コレクション https://kakuyo…

【おかげさまでPV6000突破！】 平安時代初期、小野篁（おののたかむら）という男がいた。 ひどく変わり者であり、野狂（やきょう）などというあだ名で呼ばれたりしていた。 昼は朝廷…