「純文学・カクヨムオンリー」を含む小説

　吾輩は古代から武蔵野で生きる黒猫である。 　自然とは生命の誕生する場所。自然とは人間だけものではない。多くの他種族のものでもある。 　吾輩は黒猫である。名前は時代を隔てる度…

　「わたし」はママの顔を知らない。武蔵野で生まれ育ったママと、緑の中を一緒に歩くのが彼女の夢。 　吉祥寺のカフェ。そこで、ママが飲んでいたカフェインレスの紅茶と小さなロールケー…

夜──誰もがボエジアに囚われる。詩的言語が空間に漂う。硬質で贅肉を削ぎ落とされた言葉は何を語るのか。実験的掌編。

今日も今日とてカード三昧のサンドイッチ伯爵は…！？

短編小説 染めたことのない黒髪に不快感を与えない程度の化粧の重い女である私は、明るい茶髪にピアス、芯のない眼差しの軽い男と付き合っている。その理由とは・・・？

平成九年一人の作家が世を去った。このインタビューは宇宙と国家と神を語った男の備忘録である。

角川武蔵野文学賞応募中の短編。 東大受験に失敗し、第三志望の津田塾大学に通うことになった女子大生、住吉遥香の心の成長。 ビルドゥングスロマン。

芸能界を去って教師になった松野幸四郎が、中学生の望月さやかに一目惚れされて困る物語。たった一年で、二人の運命が大きく変わる。

　人の手で作られた自然の地武蔵野に、人の手で作られた町「萱原キャンパスタウン」。 　文教都市と名高いその町に、祖母の経営するブックカフェがある。 　いいバイトになるというので、そ…

国木田独歩は武蔵野散策中に神の顕現を祈るが…角川武蔵野文学賞応募作

ある日、僕は彼女に『3日間だけ彼氏になって』と言われた。『3日間だけ』の理由はわからなかったが、自分の知らない彼女という一面に惹かれ、OKをしてしまう。 その日から、大人しい子だ…

美人だし、頭も良い。端から見ると、コンプレックスなんてなさそうな、紫瞳（むらさきひとみ）の悩みは、何かで1番になったことがないこと。 人より優れているはずなのに、結局は中途半端な…

独歩の頃の武蔵野は楢の類いの落葉樹の林であると書いてある。現代の武蔵野は、言ってしまえばベッドタウンである。星をも吹き落としそうな野分がすさまじく林をわたる代わりに、レールに沿っ…

西暦５０＊＊年。 大日本帝国、オオサカ領、ゼニの町で暮らしていた縫子は、父の所有するマンションの一室で暮らし、自由奔放な生活を送っていたが、堪忍袋の緒が切れた父から勘当を言い渡さ…

旅人が異国で観たものは幻か、或いは真実か。 21才の時に書き、大学の文芸サークルに出したサイケ小説です。

「５ｍの可能性」参加企画です。 家の入口から５ｍと言われて最初に考えたのは「他人の家のにおい」でした。くさいとかそういうんじゃなくて、住んでる人の生活とか人間性が染み込んだ、独…