根を張って、風に吹かれる。忘れがちだった移り変わりの風。 情熱的な内容で、しかしその源泉は熱を持たずにいる。没入感という意味では簡単に入り込める世界であって、気がつけば風のように通り抜ける。 見えない風、情熱、そして風のような視点を冷静に考えるべき小説です。我を忘れてしまいそう。