風や空気の匂い、人の体臭、食物の刺激臭。読んでいると湧き上がるように、五感に直で来ます。大変美しくて、お酒に合う感じの話。大好きです。
ある廃れた漁村に、主人公の男性はやってきた。そこには漁で得た魚を調理して食べさせてくれるところがあった。酒や賭けの喧騒。そこに現れた魚顔の女。 主人公は魚女とキスをして、家に招かれる。そこで出されたのは幻覚を見せる料理の数々だった。危険な幻想と愉悦の幻想。バッドトリップとハッピートリップ。その間で現実と幻想が交じり合う。 そして主人公は首長竜を最後に目撃した。 その頃、港では――。 是非、ご一読ください。
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