「紙」を含む小説

　いつも無愛想で仏頂面をしていた、実の父親が亡くなった。交流の少なかった父の死に実感も持てず、あまり悲しくなれなかった主人公、早絵。しかし遺品整理をしていくうち、彼女は謎の古びた…

21世紀中頃に突如外世界からの攻撃に晒されて文明の進捗が滞って数十年が経つ21世紀後半の地球。 通常の兵器ではダメージを負わせられない侵略者たちと対抗出来るのはワンドと称される…

届いた教え子の訃報。 遺されていたのは、自身を綴った、気持ち悪い2枚の紙だった。 (太宰治:『人間失格』を少しオマージュしています)

漫画編集者の志村は、担当漫画家の書斎を訪れた。すると床に紙が沢山散らばっていた。

れど、たぶん今までの彼との会話であったり生活であったりから、そういうことなのだろうなと言うのはよくわかった。つまるところ彼が言いたいのは、あまたある小説の中から気になるタイトルを…

冬コミでメイドアンドロイドスペースオペラ『百年のお暇。』を頒布します！Os初の連作短編集、つまり長編！涙あり、笑いあり、ウェスタンあり、ディストピアありの大盛りSF！ 脱稿次第全…

「薫の25歳の誕生日　薫を守れ！」 　薫の幼馴染みであり恋人の時雨の部屋には古びた紙に殴り書きで書いてあるメモがあった。 　その言葉の意味を薫も時雨も覚えていなかった。 そし…

　中学二年生の島田花子は同じクラスの男子生徒、上野文人に恋をしていた。

剣術道場に通う紙助は、師範の子である岩太郎から陰湿ないじめを受けていた。己の弱さ、情けなさに悲嘆する紙助は、自分自身で己を鍛えるため、山に籠ることを決意する。しかし、山のふもとで…

冷たい空気の夜道は、少し懐かしい気持ちを思い出します。

【コメディです】 早寝しようとしてたら、急に神様が降臨して「二十四時間の間、運が20%オフ」の紙にサインさせようとする。身から出た錆とは言え、明日は大事な日。無事に乗り切ることが…

　普段皆様が飲まれているお茶、どんなモノがありますか？ 　茶葉から本格的に淹れるモノ。ペットボトルや紙パックで手軽に飲めるモノ。ティーバッグでちょっと贅沢にしたモノ。様々あると思…

十二になる周は国元よりはるばる一月をかけ、東京へやってきた。元藩主、今は華族となった深水通武の世継ぎ真之介の小姓となりに。しかし、そこで出会ったのは意外な人物だった。 廃藩置…

『押すなよ』そう書かれた紙を背中に貼って、スーツ姿の男性が駅のホームに立っていた。ＯＬの私は、誰かが男性を押してくれるのを待っていた。

　書籍とは印刷された紙の束である。 　誰もが当たり前のように本を手にしてきたのに、意外と知られていない世界――印刷の仕事ってどんな仕事だろう？ 　ヒナは興味を持ち、そして思った。…

【あらすじ】 これは、高校二年生の春の出来事である。 放課後のチャイムの音が鳴り響く中、部活が休みだった俺は、下校の為にと靴箱へと向かっていた。 靴箱を開けると、パサリと一…

雨季。濁流に飲まれた人々の御魂を喰らいに、大海から龍が流れを遡ってくる。 その時期を前にして、龍返しの折り媛に選ばれる陰陽博士として活動していた四季すみれは、龍の眷属を封じる人型…

『文学フリマ札幌』及び『北海道コミティア』にて刊行したコラム本（コピー誌）のネット再録です。 かなりの部分を加筆・改稿してあります。 紙の本を再販する予定も無い為、ここに収めま…

僕は白紙の進路希望調査表を持って川辺の土手に座った。そして、ちょっと世界の真理について考える。 一話完結の短編です。是非是非お読みください。