「客」を含む小説

『銀の華～宿命は扉の向こうに～』番外編。 ソディールから帰って来た後、天也は駅前の書店でアルバイトを始める。 次に親友と再会した時、成長した自分を見せるために。 ある日、天也…

とある古都の裏路地に店を構える、どことなく寂れた外観をした貸本屋「鷹の羽根亭」。 悪魔のような見た目をした山羊獣人の店主が出迎えるこの店に、並べられているのはありとあらゆる「いわ…

とある山間の駅に、引退した車両を使った古本屋がある。利用客はほとんどいないのだが――僕はそこをほぼ毎日利用している。 そして僕が古本屋を利用する理由というのは――。

とある本屋。店員は、来店した客にいくつかの本を薦める。さて、客人が選んだものは。 ※小説家になろうにも掲載しています。

今日も閑古鳥が鳴く本屋、禅慈堂(ぜんじどう) 常連の立ち読み客しかいない三畳間のレジで、今日もハルセはバイト時間に読書に勤しむ。 しかし本日の禅慈堂には新顔のお客さんがやってき…

その古本屋はどこにでも存在して、どこにも存在していないかもしれない。 寂れたアーケード街の片隅に、ひっそりと白い猫が待つ。ドアベルがカランと音を立てるのを。客が来たぞとカランと鳴…

欲しかった本の発売日。久しぶりに本屋に行った。 でも本は置いてなかった。入荷してないらしい。今は紙の本は予約しないとダメみたいだ。 取り寄せを提案してくれた店員のお兄さん。なんだ…

ショッピングモールの一角にあるブックカフェ。その店長である矢部は、売り上げ不振に苦しんでいる。 KAC2023参加作品です。 第1回お題「本屋」

　大小さまざまな本が棚に押し込められ、収まりきらない分は床に積み上げられ。そんな本の森と化した本屋の、古めかしいドアベルが鳴る。客がやってきたようだ。 　この店にやってくる客は、…

仕事の帰り道に、最近できた本屋がある。 電子書籍やオンライン書店が流行るこのご時世に、新規オープンなんて珍しい。 しかもその本屋は不思議なことにいつも賑わっていて……

　本屋の扉がゆっくりと開いた。 　店内には本の匂いが漂っていた。 「いらっしゃいませ！　どんな本をお探しですか？」 　店員の女性がにこやかに声をかけた。 「冒険ファンタジー…

１９世紀、女王の統治のもと繁栄する大英帝国。 ロンドンより離れた場所に存在する、エッカート侯爵家。 日本びいきの変わり者と評判の侯爵の城には、ある噂がある。 『エッカート侯爵家…

　これはまだ、私が小学生だった頃のお話です。 　 　私の住んでいる町には、小さな古本屋さんがひっそりと営まれておりました。 　お客さんは稀で、多分私が一番の常連だったと思います。…

路地裏にある小さな本屋。そこに、魔法を扱う本を求めて客が来る。 魔法は、この国では禁忌のもの。 それを求めるこの客とは。 こそっと他サイトにも掲載しました。

世界最後の本屋が本日をもって閉店する。 私は世界で最後に本を買った客となるべく、会計の順番をどんどん後ろの人に譲っていく。 そんな中、私は建前上の厚意を頑なに遠慮する老紳士に遭遇…

祖父の代わりに古本屋の店番をすることになった“俺”　 客の一人もいない静かな店内では、今日も賑やかな話し声が聞こえる。 　　　　　 KAC2023に参加しています。 1回目のお題…

東京・神田にある小さな古本屋。 そこは有名な古書店街から大きく外れた裏通りにあり、閑古鳥がなき、昭和に流行ったフォークソング『神田川』だけが流れるという店だ。 ある日、突然店番さ…

「造形魔法」と「複製魔法」によって高品質の宝飾品がより身近に、そして安価で大量に流通するようになった時代。古くからの手法により手作業で作られている宝飾品は高いだけの「嗜好品」と揶…

古ぼけたトラックの扉を開けると、両面にぎっしりと並ぶ本、本、本…… 階段を登って足を踏み入れれば、紙やインク、文字と意味、祈りや願いの匂いに包まれる。試しに一冊の本を手に取るけれ…

【KAC2023参加作品】 WALL BOOKSという小さな書店で働く女子大生・遠藤芽理衣は、本好きなら誰もが憧れる職場で働きつつも、思った以上の重労働に心が折れかける日々だっ…