19世紀、イギリス。ある日、エッカート侯爵家の敷地にある古い塔の下で、一人のメイドが死んだ───。ミステリの幕開け。そこにいるのは、可愛い女の子と、美しい家庭教師の女性。その家庭教師は、東洋の血をひいていた……。絢爛豪華たる公爵の城が描写されます。ん〜、素敵!そして、話をひっぱる、ミステリ。流麗で格調高い文章ですが、読みにくいことはなく、最後までぐいぐい読めます。読了後は、登場人物の格好良さに、満足! です。ぜひご一読を!
十九世紀の霧深き国に聳える公爵家の昏い古城、夜闇の塔の下…惨事の真相を追って、東の国に由来する魔女が意を決す。ギミックもガジェットも完璧なまでに整ったゴシックの世界観。勧善懲悪の短編にして、登場人物の息遣いひとつに心揺らぐ。血溜まりに沈み、また新たな物語が立ち現れるかのような、浪漫と戦慄のページェント。