豊穣たるゴシックワールドの妖しい閃光

十九世紀の霧深き国に聳える公爵家の昏い古城、夜闇の塔の下…惨事の真相を追って、東の国に由来する魔女が意を決す。

ギミックもガジェットも完璧なまでに整ったゴシックの世界観。勧善懲悪の短編にして、登場人物の息遣いひとつに心揺らぐ。血溜まりに沈み、また新たな物語が立ち現れるかのような、浪漫と戦慄のページェント。