本屋で手に取った物語の世界へ……

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

第1話

 本屋の扉がゆっくりと開いた。

 店内には本の匂いが漂っていた。


「いらっしゃいませ! どんな本をお探しですか?」


 店員の女性がにこやかに声をかけた。


「冒険ファンタジーの新刊が欲しいんだ」


 客の青年が答えた。

 店員は棚から新刊の冒険ファンタジー小説を取り出し、青年に手渡した。


「こちらでいかがでしょうか?」


「ありがとう。ちょっと見てみるよ」


 青年は本を手に取って中をめくった。

 剣と魔法が織りなす壮大なストーリーが魅力のようだ。

 冒頭部を軽く読んだだけだったが、彼は心を奪われた。

 広大な世界で起こる冒険、謎めいた魔法、そして戦いに彼は興奮を覚えた。


「こういうのが欲しかったんだ」


 彼は小説を購入し、帰宅後に早速熟読した。

 その夜、彼は夢の中で本の世界に飛ばされた。

 剣を手にし、魔法を使いこなす彼は、世界を救うために戦うことになった。


 最初は不安だった彼だったが、本の中での経験を通じて、彼は冒険者として成長していく。

 魔法の力を身につけ、強敵と戦い、新しい仲間たちと出会う。

 その中でも、彼が最も心を打たれたのは、出会った一人の仲間だった。


「私はクラウディア。よろしく頼むわよ」


 青年の前に現れたのは、魔法使いの少女だった。

 彼女は強く、仲間たちを大切にし、冒険中も助け合う姿勢を貫いていた。

 彼女の人柄に惹かれ、彼女のことが好きになった彼は、ある日クラウディアの過去を尋ねてみた。


「昔は失敗もたくさんしたわ。同じ過ちを繰り返さないことを、あの日私は誓ったのよ」


 クラウディアがかつて犯した過ち。

 青年は話を聞く中で、彼女の過去や考え方について深く考えるようになった。


「クラウディアは、ただ強いだけじゃない。本当に優しい女性なんだな」


 彼は感動しながら、その想いを彼女にぶつけた。

 彼女もその想いに応えた。

 そして、彼らは最後には世界を救うことに成功した。

 子宝にも恵まれ、彼らは幸せに暮らしたのだった。

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本屋で手に取った物語の世界へ…… 猪木洋平@【コミカライズ連載中】 @inoki-yohei

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