「青春 純文学」を含む小説

自分はどうしてこんなに生き辛いのか。 そう悩む優しい青年が作る自らのエンドロール。 過去と現在が交差して見えてくる”まがいもの”の優しさと”ほんとう”の優しさ。 『いい人止まり』…

久島秀忠は、いわゆるぼっちであった。中学生活をぼっちで過ごしていた彼は、せめて何かしなければと思い、下校後は体力作りでキックボクシングジムへ通うのが日課となっていた。 ジム会員…

人見知りで引き籠りの優響は、いつもゲームに没頭する不健康な大学生。 ある日、共に住むユリの秘密を知ってしまい優響に変化が訪れる。

私はその喫茶店の小さな席にルーズリーフを広げ、シャーペンを走らせていた。そこに踊っている文字はまるで私が記した人生の一ページのように大切なものだった。しかし、その文字のまとまりは…

太田陽介、熱田真一、伊吹光。 太陽と熱、光。似たような名前の三人組。 この世界にはぼくらと、ぼくら以外しかいない。 ぼくらは同じ場所で育ち、同じ青春時代を生きた。 友情は永遠の…

放課後のファーストフード店、あてどない僕たちのかわす会話はいつも、どこか本心を遠ざけているようで。 高校生の男の子二人のある日の一場面

厭世家でひねくれ者で引きこもり同然だった青年が、ひょんなことからインターネットも繋がっていないような田舎の村で暮らすことになる。不満や不安に駆られながらも世の中への不満で自らの心…

不登校の深月は、一人になるために誰もいない廃ビルの屋上に毎日通っていた。 夏の世界にひとり取り残されたような感覚が、深月は好きだった。 ある日、そこで彼女は、一枚の絵を描く美しい…

積もったもの、積もらないもの、積もれなかったもの、積もらせられなかったもの。 初投稿です。 少し暗い感じの恋愛物で、短い話ですがよろしくお願いします。 作家の米澤穂信先生が好き…

20XX年の夏。 24時間の物語。 広告代理店の新入社員である松山はとあるプロジェクトの5度目のプレゼンに臨み、 クライアントから解決不可能と思えるオーダーを突きつけられる。 …

自分が生きるために命を頂戴するって、どう折り合いつけてますか？　つけてませんか？　そういう、「気にしない方が楽」な問題に衝突してしまった青春時代も、実は普遍的なのかもしれませんが…

友達になるや否や「帰る家がないから私を泊めて欲しい」と突然のカミングアウトをした夏紀 奈津。 何だか不気味で怪しい……がそれもその筈。どうやら彼女は僕と住む世界が違うらしい。 …

派遣社員の安河内敬介は、取り立てて何もない男だ。何も無さすぎて、小説にも出来ないような。これは、そんな男の今と、光り輝かない青春時代の話。

国際会議の開催を間近に控えた港町に住む、「喋らない少年」、プリウス。 彼はたった一人で毎日絵を描き続けている。 彼の前に一人の少女が現れ、問題を抱えた少年たちが集った時、町に命が…

　 　好きな物を順に挙げれば、僕はお酒の次に映画が好きで、音楽が大嫌いである。 　あの日、僕は禁じられたロックンロールってやつに魅せられ、ペンでも剣でもなく、水色のストラトキャ…

第３２回織田作之助青春賞、三次の話です。 読みやすくするために、すこし隙間をあけてみました。 たくさんの星や応援のハート、ありがとうございます。 レビューもうれしいです。 …

僕は歯が痛かった。誰だって一度くらい虫歯になったことがあるだろう。誰だって一度くらい歯医者に行ったことがあるだろう。 そうして向かった歯医者で僕が出会ったのは、誰にだってある一つ…

少年だけにみえるギアの鳥、 少女たちのつくりあげる〈禁猟区〉 二つの都市伝説に引き裂かれたこの物語は、しょうじき暴走している。 「きさまの正体は街の不安をエネルギーに旋回する衛…

兵庫県と言えば、えべっさん。1月10日の福男選びは人気の行事です。また昼間は屋台が並び笹に縁起物を飾った参拝客で賑わいます。

飼っていた猫が死んだ。 それは灰色に染まった十二月のことだった。 愛猫を亡くし、体調を崩して寝込む『僕』 そこへ親友の清水涼太郎が見舞いに訪れた―― これは夏のひと時へ続く、少…