作者 りよ

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★★ Very Good!!

河童という異他的なものとの交流というストーリーから、人倫的な、人間による人間への規定方面の話かと思いましたが、読後は、自然のなかにある人間を描こうとした作品だと思いました。それも、自然主義文学のように自己と自然とのどうしようもない分裂を描くというより、人間も自然の一部として生きているというような、東洋的な世界観の中で描かれて作品なのかもしれません。リズミカルな内容と、修辞はありませんが描写が細やかな文体が合っていたと思います。オチはやや弱いと思いましたが、自然と人間との関係について、二項対立的に厳粛に考えるよりも、同じ自然のなかにある同じ種類のものへの興味と捉えるいった趣がよかったです。葉っぱから垂れた雨だれが、次の葉っぱで飛び跳ねるような好奇心で、青田さんのお皿にちょっと触ってみたくなりました。お上手な作者様でいらっしゃいますね。星は二つですが、いや、ガチな作品だと思ったので。

★★★ Excellent!!!

不思議な話でした。すごく静かで、本当に淡々と物語が進んでいく。どこでどうなるのか?ヲチってどうなるのか?とかこちらがすごく想像したんですが、なんたか想像して方向性にはいかず、本当によくわからないけど、最後まで一気に読まされたんです。読後も不思議。不思議なんだけどリアル。いや、面白かったんだと思います。ただ、すごく不思議。

★★★ Excellent!!!

初め読んだとき、佐藤さとる氏のコロポックルが頭に浮かんだ。
よくよく考えてみればわけのわからないことのはずなのに、その不思議がするりと中へ入ってくる。児童文学的なニュアンスを全面に感じた。
余韻を残した終わり方もいいアクセントになっているだろう。
欲を言えば、1/4程度の文字数で細かく切ると、なお読みやすくなるかもしれない。

★★ Very Good!!

カクヨムでも使われる
「すこしふしぎ」という形容の物語

――で、いいと思うのだけれど。

でも、「あり得ない話」なので、
やっぱり「かなりふしぎ」でもある、
そんな手触りのお話です。

寓話、とでも呼ぶべきの。

そんな不思議な空間が、
精緻な文体で描かれるのが本作。

淡々と、山場らしい山場も抑揚もなく、
(↑これはホメ言葉です)
静かに進んでいく。

主人公と青田さんのありようも含め、
その静かさがとてもいい。

とても、とてもいい。

★★★ Excellent!!!

何て事の無い普通の日々を送ろうかというとき、河童が登場し、そっと主人公の日常に寄り添います。
段落ごとで文章が固まっているので、レイアウト上見づらいところはありますが、文章自体はスッキリとしていて読みやすいです。
河童の青田さんを皮切りに、不思議な存在が所々顔を出し、独特の世界観が出来あがっている良い短編だと思いました。