熱い闘いがありありと目に浮かびます。一年前の敗北を胸に、今年こそは! と意気込む主人公。 ゴール直前で振り返った彼が見たものは!?
各地に様々な正月恒例の行事はあれど、確かにこのえべっさんで繰り広げられる熾烈な「福男」を巡るデッドヒートはニュースなどで毎年取り上げられ、その度に最初に到着できた人は文字通り祭り上げられるものでしょう。そんな年に一度の戦いの舞台に挑む主人公、去年の雪辱を晴らすため身も心も鍛え上げた彼は果たして福男になれるのか……!?様々な思いが駆け巡る、地域性とスリリング満載の短編作品です。
日本古来の神事は、やはり胸が踊るものが多い。そんな行事を読者目線で語り尽くしてもらった感があり、とても読みごたえがありました。
西宮神社の神事「十日戎開門神事福男選び」は、毎年テレビで見る恒例行事になってますが、福女はまだいません。でも、女性の参加者は増えているし、くじ引きがあるから先頭集団はスポーツマンとは限らない。主人公には悪いけど、たぷんたぷんと胸を揺らしながら疾走する少女、みてみたいわー。