「異類婚姻譚 短編」を含む小説

スイスの山村に住む主人公に恋人が残していった指輪。冷たい光が彼女に課した人生とは。

雨宮虹輔(あまみやこうすけ)。24歳。社会人2年目。 彼の目下の悩みは、眠れないことだった。 学生時代に諦めた夢が捨てきれず、退屈な日常に満たされない心が、眠ることを拒絶していた…

　剣と魔法の異世界に存在するセイクロスト帝国には、2人の皇子がいた。かつては仲睦まじい双子だった彼らは、やがて生まれ持った能力の差異によって決別を余儀なくされてしまう。 　そんな…

　陰陽師ネタですが、ちゃんと別世界（地球の派生世界）です。 　※これは予告短編です。本編開始時に主軸となる人物、設定、名称が一部変わる可能性があります。 　この作品は小説家に…

戦争を続けていた人と竜。休戦の協定の際に人質として人であるカルロータを娶ったアーヴィンは、自分が持たない彼女の強さに惹かれる。言葉が通じ合うのならば共存も可能なのではと言うカルロ…

ふるいふるい時代のかおりと、桜の枝を携えて、少年は「私」を見下ろし問うた。 「きよらな瞳のおまえの姪への、求婚のなかだちとなってはもらえまいか」と。 ――人の身にあらざる少年が名…

ふくろうと飼い主のちょっぴり切ない恋バナ！？です。互いの心の声を文字にしてみました。太宰先生の【駆け込み訴え】を参考に、ふくろうと飼い主の一人称＆対話なしで構成されております（参…

振袖を着つけてもらったミヤは、片思いの相手と初詣に行くはずだった。 待ち合わせ場所で、彼が、別の少女と楽し気に話しているところを見るまでは。 逃げて、逃げて、逃げて。 行きつい…

寒い寒い冬の日、幼い少女セイランジュは、大好きなお母さんを亡くしました。 「お母さんはね、お星さまになったんだよ」 泣きながらお父さんが指さしたのは、淡い薔薇色のお星さまでした。…

ひっそり書いているオカルト系短編シリーズの初期案として考えた短編です。 本タイトルは自ブログ、および「なろう」様においても公開しています。 あまり頻繁に確認していないため反応…

盆の宵宮祭りのあいだだけ人間になれる狐の神さまと、主人公「たまり」の物語。

生薬屋で働く許仙が助けたのは、白い着物の美少女。そこから二人の恋が始まるが……

むかし、ある国の話。 その国には、人間を喰らうおそろしい生き物が棲んでいた。 人を愛しながら、それでもなお喰らわずにいられなかった竜のおはなし。

この物語は、Twitterで出会ったnagomi【753works】さん作、「妖精の谷」という実在するリングをモチーフとして書かれています。掲載の許可を快く頂いた事に、深く感謝い…

嫌われ者のわたしは青竜王様、カズチ様の元に嫁ぎました。 それから毎日、カズチ様がごはんを作ってくださいます。 ――青竜王様の作るごはんは、とても美味しいのです。 ＊同じものを小…

水底に抱かれ眠るうつくしい女に、少年は供物として捧げられた。 『山神の娘』と呼ばれる、異形の血を引く末裔の女――蝶。 蝶の『供物』たる少年、夜杜。 繰り返される言葉の、結ばれ…

俺はイグニス、ドラゴニア王国って国の第一王女だ。 俺は今日、純人の婚約者と結婚するんだけどよ……その婚約者は俺の好みとは全く真逆の奴だったんだよ。 何でこんな奴と結婚しなきゃ…

咲かないさくらの子どもを身籠もった少女と、彼女に恋をし続けた樹木の、およそ十五年に渡ってはなひらく、架空現代の異類婚姻譚。 ‪前日譚にあたる、「小指をからめて息をする」 （ht…

　ＯＬの彼女に飼われている僕。そんな僕が抱えていた、ある願い。きまぐれな神様は願いを叶えてくれたけれど、それは人間の彼女と犬である僕の立場を入れ替えたいというもので…… 　願って…

さくらの恋が死んだのは、冬の終わりのことだった。 うつくしく柔らかな悪夢の先。 さくらを呼び惑わすそのものは、古く立派な、桜の木のかたちをしている。 このおはなしは、百人一首…