概要
仲間は秘密主義の少女と個性豊かな動物たち。
対する世界の神々は、ある理由により彼らを無視できず、やむなく『試験』と称してさまざまな課題を出すことに。
神々の試練を乗り越えるたび、人間たちの絆は深まっていく。国や身分を超えて芽生えた友情や恋が彼らを強くする。
一方で神の世界では、元からあった歪な力関係の上に、裏切り者の暗躍という新たな影が差しかかっていた。
数多の困難を乗り越えて、訳ありな少年少女が『自分の幸せ』を掴むまでの物語。
※性描写に関しては主人公たちには一切なく、また性感を煽るようなものではありません。ま
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!海外旅行大好きで、名も知れぬ街で空気を一杯に吸うのが好きな人には最高!
海外旅行が好きな人、今まで見たこともない聞いたこともない土地にでかけて、初めての街に夜着いて宿を探し、次の日の朝ドキドキしながら何もかもがキラキラ輝く街路に踏み出していくのを懐かしく思う方に、心からオススメします!
新型コロナと阿呆な政府のせいで日本に閉じ込められて、あの異国の鼻をくすぐる名も知らぬスパイスと、意味が分からない歌のような言葉が飛び交う市場を懐かしく思って胸焦がす様でしたら、そんな気持ちの99/100くらいは、この物語を読んで癒やされるかも知れません。
僕は100/100癒やされました。
作者様は言葉と想像力の魔法使いです。どっかで人類学の院生とかやってそう。次々と万華鏡…続きを読む - ★★★ Excellent!!!何時しか二人は、互いの旅に必要不可欠な存在に。目指すは幸福の国。
【簡単なあらすじ】
ジャンル:異世界(恋愛)
互いに別の目的を持ち旅をする二人が、あることをきっかけに出逢う。初めは目的地が同じため、同行していただけだったのだが、互い目的や行き先を知り、共に神々の世界『幸福の国』を目指し旅をする物語。
【物語の始まりは】
ある朝から始まっていく。主人公の一人(ララキ)はうだるような暑さ、湿気の中支度を整え旅へと。その街の中央部では異国の少年(ミルン)が朝食に悩んでいた。二人はここで出逢い、少女の旅の行き先と少年が何処から来たのかなどが明かされていく。
【舞台や世界観、方向性】
アンハナケウ……幸福の国。すべての始まりの場所であり。神々のおわす聖域。しか…続きを読む - ★★★ Excellent!!!異国情緒、ラブロマンス、冒険と成長の物語を楽しみたい方に
動物の姿をした神々が住む幸福の国、アンハナケウを目指して、超ポジティブな少女ララキと、しっかり者で倹約家なミルン、謎を抱えるお嬢様スニエリタの三人組が旅をする……というのが前半のお話。仲間と共に旅をし、試練を乗り越え成長していく王道ファンタジーが展開されます。
舞台となる世界には、アジア系の国やヨーロッパ系の国、少数民族の文化圏も存在し、多彩な文化や宗教が異国情緒を演出しています。加えて差別問題などの暗部もちゃんと描かれており、歴史もしっかり作り込まれています。また、道中で行われる資金調達(真っ当な方法もそうでない方法もあり)の場面では、キャラの仕事中の姿を通して、世界をより近い視点から見…続きを読む - ★★★ Excellent!!!がっつり骨太な世界観と、個性豊かな人々に神々。何より主人公の前向きさ!
小説をほめるとき、例えば美しい文章表現だったり、登場人物の細やかな心情の紡ぎ方だったり、伏線の散りばめ方だったり、様々なポイントがありますが。
この作品は何より、世界設定が、世界が本当にしっかりしている!
宗教や地理、紋唱術と呼ばれる技術とそれを前提とした生活観、服飾文化に人種間の関係性、神々の関係性など、世界の成り立ちが実在するようにしっかりしていて、血肉を感じるんです。
そこに立つ人々と神々の、なんと活き活きとしていることか。
そして登場人物、みんな魅力的です。
主要人物はもちろんのこと、敵役も脇役もそれぞれに魅力と信条があり、みんなに感情移入してしまいます。
人も神も合わせれば登場…続きを読む - ★★★ Excellent!!!民俗神話的な神々と、普通で特別な動物たちが魅力的なファンタジー
非常に丁寧に世界を作ってるファンタジー作品と思います。
まず物語序盤は、明るい(女の子)主人公ララキと、生真面目なもう一人の(男の子)主人公ミルンのやりとりとかが、コミカルな雰囲気を作ってるけど、色々な側面から描かれてるような差別問題とか、シリアス要素もかなり表に出てると思います。だからこそララキのライトなキャラがいい感じに際立ってるとも感じます。
コミカルなシーンは、 勢いがあったりするようなものでなく、ほのぼのコメディみたいなのが多い印象。
個人的には、ララキがミルンをからかってる時、さりげなくミルンじゃなくミルシュコ(愛称)て言ったりするシーンとか、なんか好きです。
世界観に関し…続きを読む - ★★★ Excellent!!!誰にもある心の明と暗に全力で向き合った者たちの物語。
全話読了してのレビューです。
この物語の見所は大きく分けて三つあると思います。
一つ目は紋唱術。二つ目にラブロマンス。三つ目に陰謀です。
紋唱術は紋章を描き、風や氷といった属性を操る力です。
ここで面白いのが、すべての生命(人も獣も神も)に心の紋章が刻まれているという点です。
これを利用して紋唱術師は契約した獣を呼び出したり会話したりできます。この獣との触れ合いが過酷な旅の癒しとなり、バトルともなるととてもかっこいいです!
そして紋章が刻まれているのは神々も同じということで、神と人を繋ぐ絆でもあれば、後に大事件を引き起こすきっかけともなります。
次にラブロマンス。
主役の三人はもちろん…続きを読む