概要
禽-トリ-になった『僕』達は、制空権と生命を賭けて盤上の空で戦う。
禽-トリ-になった『僕』達は
制空権と、大切な人の生命を賭けて戦う。
――空将棋盤の異世界に飛ぶ、禽達の戦記だ。
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໒꒱空将棋-からしょうぎ-とは……
・将棋盤と駒を使わないで、口頭で棋譜を追って、展開する将棋。
『生き物は、駒なんかじゃない』
໒꒱禽将棋-とりしょうぎ-とは……
・横7×縦七の盤上で、鵬-ほう-・鶴-つる-・雉-きじ-・鶉-うずら-・鷹-たか-・燕-つばめ-の六種類の駒で展開する古将棋。鵬-ほう-が『王』である。
『七種類目の禽として生まれた僕は、異端。……得体が知れない僕のことなんて、僕自身が知りたい』
໒꒱特殊ルール
・この世界では【陰ノ駒】の雌禽 ☗と、〖陽ノ駒〗の雄禽☖が対立している。
・一手後、
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- ★★★ Excellent!!!天翔る翼は刃となりて哀しみを狩る
実在するボードゲーム「禽将棋」を題材にした唯一無二の小説です。
戦さ場に生まれし鵼(ヌエ)は、其の猛き翼、尚も乾かざる間、渦中に舞う。
疾風か紫電か、流れ堕つる星か、高速で飛び交う禽の群れは、敵味方、見境なく、荒ぶる魂に鋭き鉤爪を研ぐ。
此処は死闘の最前線、此処は逃げ場なき天穹。滑空する翼は孰れも、妖しく煌めく刃に似て、其の命は孰れも儚く見える。
裏切りか、然もなくば墜落か、鵼は懊悩し、戦慄する。此処は死線、此処は闘いの庭。其の翼の憩う場、止まり木もなけば葉蔭もない。
敵陣と本陣、或いは陰と陽。目紛しく変わり、裏返る。此処は千変万化の無限の戦さ場。其処に護るべき者、崇め奉る者は座す…続きを読む