「あやかし・妖怪」を含む小説

霧と常夜の区域、『暗都』。 鬼が住まう特区であるその街に、布施下外彦（ふせした・とつひこ）と降姫（ふるひめ）は足を踏み入れる。 『鬼の欠片』を取り込み、ほとんど鬼と化してしまった…

遠い遠いその昔。 里には人が住み、山にはあやかしが住んでいた。 光の下を好む人間たちと、闇の中にだけ在る者たち。 混ざってはならない。 決して、決して──。 朝と夜の隙間に、お…

真夏の雷雨が降り注ぐ街のアパートに住む男は、ある存在を今か今かと待ち望んでいた。 それは獣の姿を成した雷と共に現れる雷獣だった。 男とあやかしの少し不思議な日常を描く現代ファン…

2人揃えば世界最強。そんな2人は絶賛家出中で妖怪を退治しながら糊口を凌ぐ。逃避行バトルファンタジー。 この小説は桜かのかさん、大葺道生さんとの合作です。

「包丁研ぎます　土曜日　10時～16時半　一本500円」 駅前の交番の隣、パチンコ屋が潰れて更地になった空き地に、そう記された簡素な看板が、ぽつりと置かれていた。 通りがかりにそ…

表向きは普通の清掃会社、しかし裏では『特殊な清掃』を引き受けているという噂を聞いた神谷正人（かみやまさと）はその会社を訪れる。応対に出た社長の猫実成美（ねこざねなるみ）は正人の依…

妖怪の見える人間、田代光樹の実家"たしろ万店"は庭の掃除から犬の散歩まで依頼されれば何でも請け負う町の便利屋として知られている。 しかしその実、ただの便利屋ではない。 依頼に来る…

山に住むカラスの妖怪である木葉は、周りに同じくらいの歳の友人がいない事に少しの寂しさを感じていた。 ある夏祭りの日、木葉は一人山の中の寂れた社に佇む一人の女の子を見つける。 …

　ひょんなことから、世にも珍しい『タマ袋をお股にぶら下げたお地蔵さま』に顔面を打ち付けてしまった女子高生のナナ。 　そんな主人公が再び目を覚ました場所は、なんと太平洋戦争直前のと…

仕事疲れを癒やす為に京都伏見にやって来たＯＬ美裕（みひろ）の私。美味しくお酒を飲んだり、伏見稲荷大社で千本鳥居などを見て回る予定だった。 まさか妖狐と出会うなんて。そして見た目…

　大学四年の野々原三佳は、昔からプチ不幸を招きやすい体質の持ち主。バイト先ではことごとく厄介な客が現れるせいでクビになること二十数回で、卒業を間近に控えた時期でも就職先が決まらな…

彼岸と此岸を繋ぐ役目を持つ《彼岸の使者》と呼ばれる者。 考えの対立から赤い瞳と紫の瞳に分裂してしまった使者。 そんな家系に産まれた一人の少女、詩乃は赤い瞳の使者に恨みを抱いていた…

伝説の、最強の陰陽師・桜蘭。 私＿＿天条柚が初めて蘭ちゃんに会ったときから妖や人間からそう呼ばれていたの。 そう名を馳せるようになるまでにきっと沢山の大変なことや辛いことがあった…

鬼の少女にキスされたことは？俺はある。じゃあその子に命を狙われたりは？俺は今まさに。 人の不幸が感じ取れる俺は、様々な妖怪と、人間のくせに妖怪じみた変な人たちとともに暮らしている…

もしこの現代日本に、妖怪がいたら？ 赤舐めはきっと変質者で、人食いの妖怪はきっと猟奇殺人者でしょう。 それでも妖怪はきっと、“今”と折り合いを付け、生きていくのでしょう。 この物…

学校前の河原にはどんな願いでも叶えてくれる神様がいる――そんな噂を聞いて河原を訪れた女子高生、渡辺瑞樹（わたなべ みずき）。半信半疑ながらもある願い事のために「神様」を探す彼女の…

私、朝霧志保は妖怪を見る事ができる。妖怪の……友人だっている。 だけど、私達が一緒にいられる時間はもう残り少なくなっていた。私の中にある妖怪を見る力は、次第に失われつつあった。…

別作『ようかい日和』の、本編には関わらないような小話です。

一人で用水路を探検するのが日課の僕は、気づいたら山の池にたどり着いた。 その暗い池で、泳ぐ少女に出会う。 少女の白い肌は水に濡れて光り、赤い服はひらひらと水にゆれていた。

ある少年の夏休み、少年は奇妙な出来事に遭遇する。友達の噂を聞いて、少年は不思議探偵の事務所の扉を開くのだった。