「消えない」を含む小説

　例のコロナ禍による自粛とそれに伴う連鎖的な倒産で、国中から活気が消えて早数か月。バイト先が潰れ、親からの仕送りも途絶えた主人公は、家賃が払えずにアパートを追い出されて、友達の下…

固定概念に囚われたこの世界で、平凡な日々を送る事は幸せか否か。 "普通"や、"当たり前"なんて、いつか消えて無くなる。 そんな理不尽な世の中に、何か一つでも楽しさを見い出して、未…

曹操と曹洪の物語『雨音が消えた夜』に寄せていただいた感想に着想を得て作成しました。感謝申し上げます。 関羽を撃退したあとの話です。 曹操が大人げない反応を見せたり、曹洪が本気で…

天使が消えた地上に、願いだけが遺された。 願いは奇跡を起こし、人々の心を包む。 それは天使の力を受け継いだからか、人の気持ちに呼ばれ舞い降りる。 これは十通りの奇跡を描いた物語…

妹を探す兄と、それにまつわるおとぎ話についての物語。

お墓を掃除すると思い出す。 あいつと過ごした日々を。 もし、生まれ変わることができたなら────

5年前ペットの桃竜が消えた。 確かに今までも一晩いなくなることはあったが次の日の朝には帰ってきて寝ていた。 あの日もいなかったでも朝には戻ってくるだろうと思っていた。 それなのに…

「この世界からも、記憶からも、消えている人がいるって言ったら、信じてくれますか……？」 おとぎ話のお姫様のような儚げな雰囲気の少女、姫花が、変人と名高い恭弥の研究室を訪れて言った…

その日僕は、生きる意味を失った。 何も入っていない鞄に財布だけを入れ、僕は電車に乗り込む。 そして僕は余命僅かの少女と出会った。 「お兄さん、『死にたい』って目をしてますねぇ」…

人類達が素敵でしょうがない。 くそっ、私、たぶんハロートレーニング中に200万くらいオタ活したと思う。 しかもその大半は汚れたら困るから飾らない……。かっこいいから、可愛いから買…

看護師だった祖母に一度だけどこかに消えしまいたいと打ち明けたことがある。13歳の孫が死にたがっているのだ、きっと励ますしかなかったのだろう。「そうたはね、何億の精子の中から勝ち抜…

かつて、夏の風物詩だった「夕涼み」。床几・団扇・蚊取り線香が三点セットだった。 田舎で、あの懐かしい光景が消えゆく過程に、思いを致しました。

　M市が主催する手作りいかだ川下りレースに、四人の中学生が挑戦した。彼らの本当の目的は、レースに勝つことではなく、１か月前にいじめを受けて川下に消えた友達を探すことだった。 　四…

「〈境界〉に入る条件は何だと思う？」 高校二年生の橘悠紀（たちばなはるき）は、ある日、転校生ミライ・ステラの秘密を知ってしまう。 もう一つの世界から来た魔女だと言う彼女は、いま…

　転生したライルは死ぬ夢をみる。それを回避するために平凡だと自覚している自分が必死で抗うそんな話。 　生きるために戦いに赴き、生きるために権謀術数の中に身を投げ、才気あふれる者た…

高校2年生の頃、ズル休み明けに登校した7時40分。いつも通り自習を開始した。だんだん騒がしくなってきてクラスメイトが次々着席していたことに気がついた。このとき何故か普段のように会…

時代の中に消えゆく定めの業界で奮闘する営業マン小浮気依真（コブキエマ）は、ある日突然、昼間の幽霊に遭遇する。それは長時間労働がもたらした幻影などではなく、その日以来、小浮気は幽霊…

「ここは魔法が最も栄える国、メドゥシャーダ王国。」 …かつてこの地には、メドゥシャーダと呼ばれる魔法国家があった。 だがしかし、その繁栄は今や跡形もない。 花の1輪さえ咲かない枯…

真夏の夜、突然の線状降水帯に襲われた田舎の小さな村。避難所に集まった村人たちは、名士・藤村謙二が行方不明になっていることに気づく。異常気象と共に消えた藤村の行方を追う刑事・夏川遼…