「猫向け」を含む小説

翔ぶために一日五千キロカロリーが必要で、外見がまったく変わらない僕。 部屋には自分の住んでいる街の、正確な縮尺模型しかない。 だいたい五年から十年に一度、時と場所はお構いなしに彼…

高校進学を機に、田舎から上京してきた少女は広大な駅の構内で迷ってしまう。 道を尋ねれば逆に怒られるわ、日傘で足を突かれて転ぶわ、もう散々。 泣きそうになっていた彼女に声をかけてき…

　ハールファグルの王カットには秘密があった。いつも帽子を被っている彼の耳は猫耳だったのだ。それは初恋の少女によってかけられた呪いでもあった。 　成長し、王となったカットは初恋の少…

都会と田舎の狭間にある弁当屋は、化け物のお客さんがやって来る。弁当屋を継いだくるみは、祖母が決めた許婚がいるが、その人がどんな人なのかを知らない。ある日、弁当屋に来た青年にくるみ…

大切な通行手形を無くしてしまった乾物屋吉右衛門の仔猫春之進。兄の夏太郎は手形を探すため、神と呼ばれるドラゴンが支配する森へ入ります。そこには別の理由でドラゴンを探すイライザ親子が…

ある夜、高校2年生の古市勘太郎は母から牛乳専門自販機へ行くように頼まれる。 しかし取り出し口から出てきたものは手のひらサイズのスイッチのようなものだった... 平凡な男子高校生、…

乾物屋 吉右衛門で働く夏太郎は、料理が上手い御付き猫。今日も朝げを片付け、一息付いていた夏太郎の元を訪れたのは・・・？ ブルードラゴンと片翼の騎士のキャラクターが登場する、スピン…

八月のお盆の頃。 曾祖母の屋敷へ来ていた湊斗（みなと）は突然、夜闇の支配する空間に飲み込まれる。 不気味な空間で湊斗を待っていたのは、黒塗りの巨体に真紅の目玉を持つ悍ましい化け物…

～猫を愛する全ての方に捧げる猫目線からの物語です～　 　　 完全猫目線ではありますが、テーマは『人間』。あくまで『人間』です。 人間と同じように猫にだって派閥がある。 それ…

女王様な「猫」とその下僕である「わたし」の日常生活を綴ったほのぼのエッセイ。 　

一月全体を通してみると１日足りとて同じ日はないのに、その月になれば必ず咲く花がある。 そんな月毎の花と、猫と、登場人物たちのオムニバスストーリー。

　ニャクザの世界は、殺るか、殺られるかじゃけん――。 　力と謀略が支配する野良猫の世界で、ニャクザたちはしたたかに生き抜いていく。東京という巨大な都市に抱かれながら、闘いを繰り返…

　神様、どうか猫又になる方法を教えてください。 　猫又になれば、人間に化けられるから。 　そうすれば、唯の側で守ってやれる―― 一途な猫と、騙されやすい性格の女の子が織りなす、…

「お見かけしないお顔ですが、どちらかお探しですか」 　男は一瞬ぽかんとした後、少し恥ずかしそうな笑みを浮かべた。 「いやなに、風を追っているだけでして」 　夏の日の夕方に出会っ…

ここは少年たちだけの国。そこに、千年生きた猫がいた。 ある夜、千年猫は孤独な少年パネルと出会った。 そして彼等は旅に出た。 いろんなものに出会うために。いろんな言葉に出会うために。

ふたりは腹が減っていた。よろよろになった二人の先にある一軒の不思議なお店。そこで繰り広げられるのはすこしふしぎなものがたり。 「注文の多い料理店」を100%リスペクトしたテ…

ある晩、浪人生・愛梨のもとに一人の少年が現れる。もともと猫だったという彼は、愛梨の「いちばんの願い」を叶えにきたという。愛梨は少年の姿に、昔飼っていた猫を思い出すが……。 ※「…

　 　少し未来の地球にて──。 　人類の最終的な戦争が始まったイカれた世界で、学徒兵と呼ばれる未成年の兵士達が最終力『認識兵器』を解き放ち、フザケた化け物と嫌な感じの大人達をみ…

　カエデの花言葉 『美しい変化』『蓄え』『遠慮』 　そして、『大切な思い出』 　拙作『縫神戦姫《ほうしんせんき》ラグドールヴァルキリー』の作中作童話になります。 　作品と多…

　拾った猫が地球外生命体だと家族が気づいたのは、ミケがひげを垂らして神妙に語り出した時だった。僕とミケの別れの結末は――