8月に開催いたしました、『#僕の私の都市伝説』の選考結果を発表いたします。
と、その前に。
今回は”都市伝説”という難しいテーマでしたが、短い期間にもかかわらず257点もの作品が集まりました。まずは応募いただいたユーザー様に感謝します。
すべての作品を選考委員が目を通し、一同で楽しく選考させていただきました。
それでは、金賞3作品、銀賞5作品。推薦した選考委員のコメント付きで発表させていただきます。
◆ 金賞 ◆
賞品:図書カード 1万円分
呪いの猿 / あんこう兄
選考委員より:
観光地を舞台とした伝承、昭和に起きたあやふやな噂話、動物の剥製にまつわる因縁……と、都市伝説フリークとしてはワクワクする要素てんこもりな一編でした。もしかしたら、例の剥製は今も寺の奥にひっそりと「ある」のかもしれません。あなたが偶然訪れたとすると……。
煙ちゃん / 無月兄
選考委員より:
芸能界に存在する「煙ちゃん」、ある時期はこの人の傍に現れ、ある時期はあの人の傍にくっついて、それはなぜでしょうか?是非自分の目で芸能界の都市伝説を確かめてください。
「はい」を保証する機械 / 発酵大豆
選考委員より:
人間によって作られた機械が、上位に立つ人間という生物を学習。やがて人間たち翻弄し始める。そんな未来を想像させるお話で、友人に教えてあげたくなりました。人工知能って不気味ですよね。
◆ 銀賞 ◆
賞品:カクヨムオリジナルブックカバー
地方都市伝説 / 桜雪
選考委員より:
特別恐ろしい話でも不思議な話でもありませんが、でもこの話はきっと、日本のどこかで今も小学生の間に語り継がれているのではないでしょうか。そう思わざるを得ない独特のリアリティを感じました。半径3メートルの世界にだけ広がる噂というものは私達の小学生時代にも確かに存在しましたし、あなたにも身に覚えがあるはずです。これも大切にしたい立派な都市伝説の一つです。
朝起きたら、私が死んでいた話 / ポテろんぐ
選考委員より:
え!? 私が死んだ!? いやいや、今こうして話してるじゃん!というシーンのお話。数年前こんな事件あったっけ?と思わせてくれる作品です。
赤黒いバスタブの中で / 雪車町地蔵(そりまち じぞう)
選考委員より:
都市伝説として成り立つために必要な条件として「現実の延長線上にある話」が挙げられます。この世界のどこかで実際にあったかもしれない、もしかしたら自分も同じ体験をするかもしれない...そんな思いを受け手に感じさせる都市伝説は数多くありますが、本作もまた同じような要素を感じました。私達も作中の「赤ん坊」とすれ違っているかもしれません。
イズホさま / ユキガミ シガ
選考委員より:
インターネットが普及し始めた頃にこんな話あったなぁ、という得体の知れないサイトのお話。今でこそ便利ツールとしてお行儀が良くなったネット世界ですが、そのどこかに今もひっそりと残ってそうな雰囲気が良かったです。
かごめかごめの街・仙台 / 寝る犬
選考委員より:
「かごめかごめ」という誰しも子供のころに一度は聞いたことがある歌にまつわるお話。歴史ミステリーな要素が好奇心をくすぐると同時に、仙台に行くと「ここで振り返ったらもしかして」と思い出しちゃいそうですね。
◆ 参加賞 ◆
賞品:カクヨムオリジナルノート
電話の花子さん / 若奈
農協のATM / 高尾つばき
知っておくべき恵方巻の話 / 流々(るる)
星のある部屋 / 大惨事苦労
眺める女性 / スパイシー
受賞されたユーザー様にはカクヨム運営より別途ご連絡しますので、運営メールが受け取れる設定になっているか、今一度ご確認ください。
今回の都市伝説企画はお楽しみいただけたでしょうか? 幅広く様々な作品があるように思えるジャンルでも、有名作を一つ一つ細かく分析していくと、意外なことにどれも同じような骨組みを持っていることがあります。
これは「都市伝説」以外でも応用できるテクニックですので、作品作りの訓練と思って、名作に潜む「意外な共通点」を探って次の自作へと活かしてみてください。
たくさんのご応募ありがとうございました!
▼#僕の私の都市伝説の詳細はコチラ!
kakuyomu.jp
応募された作品を読む